週に3日以上肉を食べる習慣と一般的な病気のリスク
Papier, K., Fensom, G.K., Knuppel, A. et al. Meat consumption and risk of 25 common conditions: outcome-wide analyses in 475,000 men and women in the UK Biobank study. BMC Med 19, 53 (2021). Available at: https://doi.org/10.1186/s12916-021-01922-9
内容
肉を食べる量と一般的な健康状態との関連性に関するプロスペクティブな証拠は限られているため、肉の消費量と25の一般的な疾患(がん以外)のリスクとの関連性を調査した研究を紹介します。
2006年から2010年の間にUKBiobank研究に採用され、2017年まで追跡調査された474,985人の中年成人のデータ(平均追跡期間8年)を用いて、ベースライン時の肉の摂取量に関する利用可能な情報(タッチスクリーン式の質問票で収集)と、オンラインの24時間リコール質問票を用いて食事摂取量が少なくとも3回再測定された大規模なサブサンプル(約69,000人)とをリンクさせて、病院の入院データと死亡率データを収集したものです。
結果として、週に3回以上肉を食べると回答した参加者は、肉をあまり食べない参加者に比べて、健康への悪影響や特徴が多く、肉の摂取と健康リスクとの間に観察された正の関連のほとんどは、BMI調整後に大幅に弱まりました。
多変量調整(BMIを含む)Cox回帰モデルでは、加工されていない赤身の肉と加工された肉の両方の摂取量が多いことは、以下と関連していました。
・虚血性心疾患(70g/日(HR)1.15)
・肺炎 (1.31)
・大腸ポリープ (1.10)
・糖尿病 (1.30)
これらの結果は、加工されていない赤身肉と加工肉の摂取量を別々に測定しても同様の結果となりますが、加工されていない赤身肉のみの摂取量が多いほど、鉄欠乏性貧血のリスクは低くなります。また、鶏肉の摂取量が多いほど、鉄欠乏性貧血のリスクは低くなります。
・胃食道逆流症(30g/日(HR)1.17)
・胃炎、十二指腸炎 (1.12)
・胆嚢疾患 (1.11)
・糖尿病 (1.14)
・鉄欠乏性貧血のリスク低下 (0.83)
結論
加工されていない赤身の肉、加工された肉、鶏肉の消費量が多いほど、いくつかの一般的な疾患のリスクが高くなっていました。しかし、これらのリスク増加の結果は、BMI値の高さと強く関連していることが示されました。また、加工されていない赤身の肉や鶏肉の消費量が多いほど、IDAのリスクが低くなることも示されています。