慢性リウマチに対する鍼治療と電気鍼治療
Casimiro L, Barnsley L, Brosseau L, Milne S, Welch V, Tugwell P, Wells GA. Acupuncture and electroacupuncture for the treatment of rheumatoid arthritis. Cochrane Database of Systematic Reviews 2005, Issue 4. Art. No.: CD003788. DOI: 10.1002/14651858.CD003788.pub2.
内容
この研究では、鍼灸治療が体内のモルヒネ様物質やエンドルフィンの分泌を促すことから、慢性関節リウマチの痛みの軽減に寄与する可能性を検証していました。
結論から、鍼灸治療は、血管の読影、痛み、患者の評価、関節の腫れ、一般的な痛み、鎮痛剤の減少に「有益ではない」とされましたが、電気鍼は4カ月先でも「痛み」を軽減できるという有益な結果が得られました。また、鍼灸治療は、熟練者が行うか、新人が行うか、鍼の種類、鍼を刺すポイントなどで結果に大きな差が出ることが補足されました。
研究は、2つの研究で84人を対象に行われた実験のレビューです。
鍼灸のみでの研究では赤血球沈降速度、C反応性タンパク質、ビジュアルアナログスケール、関節の腫れを比較し、電気鍼治療の研究ではプラセボと比較しました。
審査したレビュアーは、「鍼治療は関節リウマチの治療に有効ではないかもしれない」と結論づけています。