今回は新型コロナウイルスの後遺症の診療について
この記事では医療関係者向けというよりは、医療関係者向けに発刊されている情報を砕いて一般向けに情報を発信する目的で書いております。
厚生労働省より発表されているPDFの内容を、一般向けにも伝わるように尽力していきます。
※今回の手引書とされるものの目的は、新型コロナウイルスに罹患した後に出てくる症状に対するものとなるそうです。
詳細はコチラより→https://www.mhlw.go.jp/content/000860932.pdf
罹患後症状について
・persistent symptoms、lingering symptoms とも表記されることもある新型コロナウイルスに罹った後に、感染性は失ったとされていても、他に当てはまるような原因もない症状のことです。
これには急性的に、持続的に、経過途中に、再び起きたものも全般的に含むそうです。
代表的とされる症状として、
全身症状
倦怠感、関節痛、筋肉痛
呼吸器症状
咳、痰、息切れ、胸痛
精神的、神経的な症状
記憶障害、集中力低下、不眠、頭痛、抑うつ
他の症状
味覚・嗅覚障害、動悸、下痢、腹痛
何故このような症状が起きるのか?
実際には、不明と考えられています。現状ではウイルスが罹患した組織内の障害により、炎症や血流に異常が起きたり、ホルモンバランスなどの乱れなどが挙げられていますが、確たる原因は特定されていません。
そのため、これらの症状を発症したとして受診したとしても、症状の原因を突き止めるのは難しいこともあります。
示されているアプローチ例
新型コロナウイルスの後遺症だからと特別なことを行うようには記述されていません。
上記にある症例の代表的なもので挙げるとすれば、呼吸器疾患に対しては、通常の呼吸器疾患に対応する診察や治療法などが提供されるとのことです。
その中でも原因が分かり辛いものとして、精神的、神経的な部分に現れる症状があります。上記の中には記憶障害や集中力低下といった日常から起きそうなものも含まれているため、新型コロナウイルスの後遺症とは考えずに、気合だけで対処してしまいそうなものです。
医療機関で確たる対処法が用意されているわけではないのですが、新型コロナウイルスに罹患したことがある人で、これらの症状が確認された時には医療機関で相談してみる方が良いです。
まとめ
限りなく簡素に記しましたが、特筆するものもない資料となっていましたのでこうなりました。医療提供者側として見た限りでは、「新型コロナウイルス」に感染した歴があるかどうかが、通常の考え方と異なる点であるということだけであり、その対処については平時と変わりません。
そして、症状を発症した方向けに提言できるものとして、罹患した後に起きる症状は、新型コロナウイルスが起因となっている可能性もあるということです。症状の発症には時間差も発表されていることから、関係ないと決めつける前に医療機関などで適切な診断を求めるという選択肢も持って頂きたいと感じています。