"共感 "は望ましいものですが、マイナスの効果もあることを知っておく必要があります。
この記事では、共感性のプラス面とマイナス面についてお話したいと思います。
「共感」とは、人間関係をスムーズに、そして良好にするためのとても良いツールです。
なぜなら、共感することで、私たちは他の人の視点を考えることができ、他人の思考、行動、経験は、私たちに良い出来事をもたらしてくれます。
参考著書の著者、FritzBreithaupt氏によると、共感にはポジティブな面とネガティブな面があると説明されています。
共感のメリット
人々の共感の良い経験や成功例を「共感する」結果、他人が残酷な選択をしてしまうことがあります。
インディアナ大学で研究をしているブライトハウプト氏は、感情を概念化する際に、共感は非常に曖昧なもので、まだ新しいものだと主張しています。そして、共感は1909年に「自分が芸術的であると感じることがある」という考えから始まったと言われています。それ以来、共感は40年以上にわたって人間の脳の研究者によって研究され、心理学的な概念になったと報告されています。
ブライトハウプト氏は、共感には良いものと悪いものがあることを認識すべきだと主張しています。
イメージングなどの研究から、共感すると脳全体が反応し、自分の感情をコントロールするだけでなく、他人の利益のために機能すると説明されています。共感には良いものと悪いものがあると述べましたが、ほとんどの人は通常、共感について良い印象を持っています。
なぜなら、共感は他者と関わることで自分の存在を確認できるからです。
このようにして、共感性の高い人は、自分の人生だけでなく、他人の人生、複数の人生を感じながら生きることができるということが考えられます。
共感のデメリット
悪い面については、子育てで例えると「ヘリコプター教育」と言われるものが当てはまります。
この教育?は子どもたちが本当に望んでいることなのかどうかはわからないのですが、親が最適だと思う方向に子供たちを誘導することを意味します。
この「誘導」は進路、友人関係、社会進出、就職、恋愛、結婚など、さまざまなことを当てはめることが出来ます。
子供らは、支配から逃れて自由を選ぶこともありますが、その自由を選んだとしても、自分を操縦する親と同じ時間を生きていることに変わりはありません。
そして、子供は自分の子供を同じように操縦するようになるかもしれません。
これらのことから、共感の悪い面とは、「他人をコントロールし、自分勝手な行動を強要すること」です。また、自分の駒である子供や他人から自由な発想を奪うことにもなります。
また、共感の悪い点は他にもあります。
・自分のことを考えすぎてしまうこと。
・自分の気分を良くするということ。
・燃え尽き症候群を引き起こす可能性があること。
ヒトは共感しすぎると1/3の人が燃え尽きてしまうことがあると言われています。共感は、相手に「ありがとう」と言ってもらうために使われることもありますし、ボランティアなどの道徳的な活動をしているときや言っているときには共感しないなど、自分勝手な共感もかなり多いことが理由として挙げられます。
このように、プラスとマイナスの特徴は生まれつきのものと考えられます。
一例として、北アイルランドの紛争を終結させるために、教育機関は共感能力を教えることで対立する勢力を説得しようとしました。
指導内容は、紛争の両サイドを理解するための資料を読ませるというものでしたが、内容が偏っていたり、残虐な事件がどちらの側が正しいか間違っているかを判断できるように書かれていたりしたため、授業を受けた生徒は紛争解決のために何も行動しませんでした。
その結果、授業を受けた学生たちは、紛争を解決するための行動を起こさず、自分の信念に従ってどちらかの側につくことになりました。
そして、北アイルランドはこのプロジェクトを放棄してしまったということがあったそうです。