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統合失調症に対する認知行動療法の有用性について

Friday, December 3, 2021

精神科

統合失調症の認知行動療法のエビデンス

Jones C, Hacker D, Xia J, Meaden A, Irving CB, Zhao S, Chen J, Shi C. Cognitive behavioural therapy plus standard care versus standard care for people with schizophrenia. Cochrane Database of Systematic Reviews 2018, Issue 12. Art. No.: CD007964. DOI: 10.1002/14651858.CD007964.pub2 

内容

統合失調症は、思考回路が著しく障害されるため、妄想や幻覚などの症状が出ると言われています。これらの症状を治療するために、抗精神病薬や、抗精神病薬と併用する心理療法がありますが、認知行動療法の有効性については証明されていません。

このことを確認するために行われた実験の結論によると、認知行動療法には確たる証拠がないようです。

研究は60の臨床試験がレビューされ、5922人の患者が参加しました。試験は、認知行動療法と標準治療に無作為に割り付けられました。

認知行動療法は、自分自身を見つめ直し、行動の耐性や苦痛を軽減するために用いられます。この試験の結果、長期的に統合失調症の再発を抑制する有意な効果は認められず、有害事象は減少したものの、標準治療と比較して長期的な効果は持続しませんでした。

研究者のコメント

現在、統合失調症患者の標準治療にCBTを追加することの効果に関する利用可能なエビデンスは不明確であり、明確な結論を出すには不十分です。

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