FMS ASLRを改善するための逆ASLR運動
Takasaki H, Kawazoe S. Active straight leg raising (ASLR) competence improves with reverse-ASLR exercises and not repeating ASLR exercises. Rehabil. 2021;17(1):28-38. Published 2021 Feb 23. doi:10.12965/jer.2040866.433
内容
Functional Movement Screen(FMS)では、能動的直立脚挙上(ASLR)の制限のスコアが1で、受動的直立脚挙上の制限がないサブグループは、安定性、または運動制御機能障害(SMCD)があると考えられます。FMSでは、FMSスコアを向上させるために、逆パターンの動きを使うことが提案されています。
この研究の目的は、SMCDによりFMSのASLRスコアが1の参加者(ASLR-1-)において、ASLRの逆パターン(reverse-ASLR)がASLRを繰り返すよりもFMSスコアの改善に効果があるかどうかを検討することでした。
ASLR-1-SMCDの患者を対象に、2群間の無作為化比較試験を実施した。介入方法は、リバースASLRまたは自宅でのASLR運動を1カ月間行い、その後1カ月間の待機期間を置くというものでした。
ここで、主要なアウトカム指標は、FMSASLRの正しいスコアです。
40名の参加者をASLR運動群(n=20)と逆ASLR運動群(n=20)に無作為に割り付けた。
本研究では、ASLR-1-SMCDの人のASLRスコアの改善には、逆ASLR運動が反復ASLR運動よりも効果的であることが示されました。
本研究で述べられているように、能動的直立脚挙上が制限され、受動的直立脚挙上が問題とならない場合、FMSスコアは1となり、運動制御機能障害と考えることができます。このスコアを改善するためには、制御されている運動を強化することが有効なのか、それとも反対の運動を行うことが有効なのか?ということを調査しました。
この場合、リバース・ストレート・レッグ・レイズとは
仰向けに寝る。
両下肢の股関節を90度屈曲させ、膝を伸展させた状態にします。
次に、片方の下肢の膝だけを曲げ、伸ばした状態に戻す。
次に、対側の足を同じように動かします。
次は、対側の脚を同じように動かします。
ストレッチや筋肉の活性化を勉強したことのある人にとっては、目的の筋肉とは逆の効果を持つ筋肉にアプローチする方法は何となくわかるかもしれませんが、この方法は機能不全とされる人にも有効かもしれません。