パンデミック時に社会的距離を遵守しない人の心理的特徴。

Boredom Tendencies, Political Orientation, and Adherence to Social Distance in Pandemics

Brosowsky, NP, Van Tilburg, W., Scholer, AA etal. Boredom Tendencies, Political Orientation, and Adherence to Social Distance in Pandemics. Motiv Emot (2021) https://doi.org/10.1007/s11031-021-09888-0

解説

この研究では、最近の調査で、退屈傾向が社会的距離のルール違反の増加と関連していることが示されました。この結果を受けて、パンデミック期の初期に収集されたデータを調査して、この関係を促進する要因を調べる研究を行い、研究者は政党に注目しました。

仮説は、行動への呼びかけと退屈という機能的な説明から、この行動への衝動が個人を象徴的な価値で満たされた出口へと向かわせるのではないかというものでした。そして、パンデミック時に社会的距離のあるルールの一部（マスク着用など）が政治化されることを踏まえ、強い政治的イデオロギー、特に保守的なイデオロギーを信奉する人々がルールを破る可能性が高いかどうかを調べました。

モデレート分析の結果、退屈傾向と社会的（財政的ではない）保守主義が確かにルール違反を予測することがわかりました。これらの結果は、共同体のアイデンティティと行動の強さを強調する明確なメッセージ（すなわち、「私たちはみんな一緒です」）と、社会的保守派に直接アピールする文脈において、共有された集団的価値を強調する介入の両方が必要であることを示しています。

今回の結果から、人々の「退屈」という感情や行動は、社会規範を破ることが目的になりがちであることがわかりましたが、そもそも「退屈」とは何なのでしょうか？退屈とは何かを深く考えてみた方が良いのかもしれません。

退屈を感じる瞬間は、より満足度の高い行動への呼びかけになると言われています。この呼びかけに最もよく応える行動は、他の要因によって和らげられる可能性があります。本研究では、これらの行動と政治的信念との一致が、特徴的な退屈傾向がルール破りの行動と強く関連している理由を説明しています。ここで説明されるのは社会的保守性であり、これは実際に規範を遵守しない傾向を高めることが示されました。

したがって、本研究の結果は、パンデミック時にマスクの着用や社会的距離の維持などの感染対策を遵守しない人は、退屈な傾向があり、社会的に保守的であることを示しているとされました。