女性アスリートが経験する精神的虐待。
Body shaming as a form of psychological abuse in sport
https://doi.org/10.1080/1612197X.2021.1979079
内容
本研究では、心理的虐待の一形態であるボディシェイミングの経験とその影響について調査しました。エステティック・スポーツの女子日本代表選手8名に対する心理的虐待の長期的影響を調査した研究から収集したデータを二次分析したものです。
アスリートに半構造化インタビューを実施し、構成主義的レンズを用いて分析しました。
その結果、アスリートは、自分の身体に関する否定的な言葉、身体の監視、食事や水の強制的な制限、自分の身体に対する公的な批判、身体に関する基準が満たされない場合の罰などを経験していることがわかりました。
また、アスリートたちは、これらの経験がもたらす影響(正常化、社会的比較、極端な減量方法、健康への悪影響、パフォーマンスの低下など)について、あまり楽しく話し合うことができませんでした。
これらの結果から、コーチがアスリートの体重を監視・管理する行動は、ボディシェイミング行為に該当し、ボディ関連のシェイミングは心理的虐待とみなすべきであることが示唆されました。