労働者の喫煙と抑うつ・不安との関係

Association of smoking with depression and anxiety in middle-aged adults: a large cross-sectional study of industrial manufacturing employees in Iran.

Alizadeh, Z., Roohafza, H., Feizi, A. etal. Association of smoking with depression and anxiety in middle-aged adults: a large cross-sectional study among industrial manufacturing employees in Iran. Int J Ment Health Addiction (2021) https://doi.org/10.1007/s11469-021-00684-y

内容

この研究では、イランのイスファハンにある製粉会社の正社員および契約社員の大規模サンプルを対象に、喫煙と抑うつおよび不安との関連を調査しました。

2014年に3063人の従業員を対象にクロスセクション調査を実施し、多段階クラスターサンプリングに加え、管理部門に基づく層別サンプリングを採用しました。データ収集は、国際身体活動ショートフォーム、努力と報酬の不均衡、病院不安・抑うつ尺度など、有効性が確認されたイラン版の自己記入式質問票を用いて行いました。

その結果、喫煙者は非喫煙者に比べて、うつ病のリスクが高いことがわかりました。(粗OR：1.45、95％CI：1.01～2.07、調整OR：1.52、95％CI：1.04、2.23）

喫煙は粗モデル、調整モデルともに不安と有意に関連しており、喫煙は粗モデルと調整モデルの両方で、不安と有意に関連していました。

うつ病や不安症は、労働人口の非喫煙者よりも喫煙者に多く見られることが明らかになりました。研究者らは、労働人口における精神障害の負担を軽減するためには、メンタルヘルスの促進や効果的な禁煙プログラムなどの介入を実施する必要があるとしています。