傍観者効果の実践
Can I help? Transnational CCTV footage shows that intervention is the norm in public conflicts.
Philpot, R., Liebst, LS, Levine, M., Bernasco, W., and Lindegaard, MR (2020). Can I help? Transnational CCTV footage shows that intervention is the norm in public conflicts. American Psychologist, 75(1), 66-75. https://doi.org/10.1037/amp0000469
内容
バイスタンダーに関する研究では、個人が緊急時に介入する可能性は、一人の時よりも他の人がいる時の方が低いと結論づけられています。一方で、緊急時に少なくとも誰かが何かをする可能性の総体についてはほとんど知られていません。
この介入のベースラインを確立することの重要性は、学術的に興味があるだけでなく、実際の一般被害者にとっても最も差し迫った問題です。
この研究では,監視カメラで撮影された実際の公共の場での紛争におけるバイスタンダーの介入について,最大規模の体系的な説明を行いました。イギリス,オランダ,南アフリカで撮影された国際的なビデオデータ(N = 219)を用いて,10件の紛争のうち9件で,少なくとも1人の傍観者が何かをしていることを明らかにしました。
また、治安意識のレベルが大きく異なる3つの国の状況において、同様の介入が行われる可能性を記録していました。
最後に、傍観者の存在感が高まると、誰かが介入する可能性が高まることがわかりました。
これらの結果を総合すると、傍観者が介入して助けてくれることはほとんどないという不安が解消されると研究者は述べています。