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アルツハイマー病患者の脳内に生体金属元素の沈着が発見されました。

Tuesday, November 30, 2021

脳神経

アルツハイマー病患者の脳内に生体金属元素の沈着が確認されました。

Biometallic elements in the human brain?

DOI: 10.1126 / sciadv.abf6707

解説

この研究では、アルツハイマー病患者の脳内化学物質に注目しています。

正常な脳機能にも重要な役割を果たしていると考えられている銅と鉄の化学反応は、正電荷を帯びたCu +、Cu 2+、Fe 2+、Fe 3+を含む様々な酵素やタンパク質によって制御されており、酸化代謝や神経伝達物質・神経ペプチドの生成を触媒するなど、重要なプロセスを司っています。

こ研究でヒトの脳内では、金属の銅元素(酸化度ゼロ)と強磁性元素の鉄が関与していることが発見されました。これらのナノスケールの生体金属は、アルツハイマー病患者から分離したアミロイドプラークの核内に、放射光X線分光顕微鏡を用いて確認されました。

銅と鉄の金属ナノ堆積物の表面は非常に反応性が高く、主要な酸化物とは明らかに異なる化学的および磁気的特性を持っており、脳内での金属の元素形態の発見は、その形成や、神経化学、神経生物学、神経変性疾患の病因における金属の役割について、新たな疑問を投げかけたといえるだろうと研究者は述べています。

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