日常生活における無私の心と幸福。

Selflessness and happiness in everyday life: a study based on empirical sampling methods.

Pellerin, N., Raufaste, E., and Dambrun, M. (2021) Selflessness and happiness in everyday life: a study based on the experience sampling method. Journal of Personal Differences, 42(3), 107-115. Available at: https://doi.org/10.1027/1614-0001/a000335

内容

本研究では、経験サンプリング法（ESM）を用いて、経験した無我夢中と経験した幸福との関係を調べていました。

自己中心性／無我夢中の幸福モデル（SHM）に基づくとこのように考えられるとのことです。

(a) この2つの構成要素は正の関係にある。

(b) 調和感がこの関係を媒介する。

ESMを用いて、参加者（N=63）は1日5回、2日間にわたって簡単なアンケートに答えました。（回答率＝79.2％、観測回数482回）

線形混合モデル分析では、無我夢中と調和の感情が幸福の重要な予測因子であることが示され、媒介分析では、調和の感情が無我夢中と幸福の関係の重要な媒介因子として出現することが示されました。

全体として、幸福は自分の期待を満たすことだけに依存するのではなく、自分を相互依存的で関係性のある存在として経験することも重要な役割を果たすという考えを支持するといった研究者の意見があります。