人は自分が信じたい情報にしか耳を傾けません。
People will only pay attention to new information when they want to
DOI:10.1093 / jeea / jvab035
内容
この研究の結論として、研究者は「私たちは自分が信じたいことを話してくれる人の話を聞き、信じたくないことを話してくれる人を無視する傾向がある」ことを示しました。その結果、同好の士がお互いに信念を交換すると、お互いに偏見を持つ傾向があるということです。
一般的に、人々が意思決定をするときの思考は、証拠と経験のみに基づいていますが、過去の研究調査によると、意思決定者は「動機づけられた信念」を持っていることがわかっています。つまり、人はその物事が真実であってほしいという理由で、その物事を信じているのです。
そして、動機づけられた信念は、深刻なバイアスを生み出す可能性があります。
研究者たちは、このような信念の偏りが、人と人との間で交換されたときに、より深刻になるかどうかを、実験室での実験を用いて調べました。参加者は、IQテストのスコアに基づいて、2人とも中央値以上、または2人とも中央値以下となるようにペアを組みました。そして、お互いに真だと思いたい命題について、信念を交換することにしました。
実験の結果、高IQグループに属することに悲観的な人は、より楽観的な相手とマッチングすると、有意に楽観的になる傾向があることがわかったが、楽観的な人は、より悲観的な相手とマッチングしても、信念を変える可能性はないことが観察されました。これらの結果は、特に深刻なバイアスが生じる環境にいる人は、低IQグループに属する場合に特に力を発揮することを示唆しています。