重度の精神病患者におけるオキシトシン投与の有効性について。
Sniffing for obedience? Oxytocin Administration in Severe Psychopathology
DOI:https://doi.org/10.1016/j.psyneuen.2021.105330
内容
犯罪行為や暴力的な再犯を伴う人格障害として知られるサイコパシーは、社会の負担となっています。そして、社会的コントロールは、これらの問題を引き起こす可能性のある精神病理学の特徴の一つと考えられています。
このような特徴が述べられていますが、これらの詳細を調査した研究はわずかしかないようです。
そこで、この研究では21名のサイコパス患者と24名の正常対照者を対象に、視線回避課題のパフォーマンスを評価していました。神経ペプチドの潜在的な有益な効果を評価した結果、サイコパスは正常対照者に比べて視線回避課題で優位に立つことはなかったとのこと。
しかし、サイコパスの重症度は反応性優位性と正の相関があることがわかった。
そして重要なことは、オキシトシンの単回鼻腔投与により、精神病理学と反応性優位性の関係が消失したことでした。この結果は、社会的に優位な精神病理学者がオキシトシン投与の恩恵を受ける可能性を意味しているとのことです。