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ばね指に対する非ステロイド抗炎症薬が有用でない

Tuesday, April 13, 2021

整形外科


 

 1. A single injection of a medicine called an NSAID (non‐steroidal anti‐inflammatory drug) to treat trigger finger offered little to no benefit 6 months later

2. One injection of an NSAID may not work better than one injection of a steroid to treat the symptoms of trigger finger

3. More people may continue to have moderate to severe symptoms 3 to 6 months after an NSAID injection compared with those who had a steroid injection

4. There were no differences in the numbers of unwanted effects reported after injections of either type of medicine (steroid or non‐steroid)


Leow  MQ, Zheng  Q, Shi  L, Tay  SC, Chan  ESY. Non‐steroidal anti‐inflammatory drugs (NSAIDs) for trigger finger. Cochrane Database of Systematic Reviews 2021, Issue 4. Art. No.: CD012789. DOI: 10.1002/14651858.CD012789.pub2. 
 

ばね指とは、

手の中の腱が腫れて炎症を起こし、指を曲げ伸ばしが困難となり、痛みを伴います。治療を行わないと、影響を受けている指が曲がったままになり、日常生活に支障が起きる障害のことです。


研究により、

ステロイド注射と比較すると、NSAID注射は影響を与えない可能性がありました。

100名に対して治療を行った場合、

1.ステロイドを投与した41人と比較して、NSAIDを投与した34人では3か月後に症状が消える可能性があります。

2. NSAIDを投与した28人はステロイドを投与した14人と比較して、3〜6か月後も中等度から重度の症状を示す可能性があります。

3. NSAIDを投与した20人はステロイドを投与した24人と比較して、3〜6か月後も痛みを感じる可能性があります。

4. NSAIDを投与した64人はステロイドを投与した68人と比較して、治療が成功したと言う可能性があります。


結論として、非ステロイド抗炎症薬により治療はばね指に対して有効である条件が限定的であり、ステロイドによる治療が有用である結果も出ていることから、非ステロイド抗炎症薬が有意となる結果ではありません。しかし、限定的な条件における結論のため更なる調査により、この結果の信頼性が高まったり、変更されることはあるようです。

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