ネット検索の錯覚
研究論文の結論によれば、「ネット検索により人は"膨大な知識を手に入れた"という錯覚に陥る」と述べられていました。少し詳しく、
・ワシントンのアメリカ心理学会で発表されている研究で、302人に対してwebアンケート、テストを実施テストの内容は、ジッパーはどのようにして機能して閉じることができるのか?という質問に対して、最良の答えとなるwebページのリンクを教えたグループと、一般的な回答が書いてあるwebページのリンクを教えたグループというように質問に対してコントロールしたグループと比較対照した実験
さらに4つ質問をし、さらに質問を続け、それまでとは関連のない質問を聞いたところ、
「最良の答えを提供」してもらっていたグループは、コントロールされたグループよりも知識が豊富であるという結果でした。
この結果から、web検索において、知識を会得したという錯覚が説明されていました。
エール大学のフィッシャー氏のコメントでは、
「決定が大きな結果をもたらす場合、人々が彼ら自身の知識を区別し、彼らが実際に知らないとき彼らが何かを知っていると仮定しないことが重要であるかもしれません」
と彼は言いました。
「インターネットは数え切れないほどの方法で非常に大きな利点がありますが、すぐには明らかにならないトレードオフがあるかもしれませんし、そのうちの1つかもしれません。正確な個人的知識を得ることは困難であり、インターネットはその作業をさらに困難にしている可能性があります。」
まとめ
ネット検索という便利かつ迅速に答えが出るものが身近にあることにより、過去の人やそれらを活用しない人よりも知識が"豊富"と錯覚することが増えてきているのかもしれません。とはいえ、自身で体験しないと知識が身に付かないとまでは言いませんが、得られた情報を何らかの出力する機会によって定着化させることも出来るようなので、調べて終わりにしなければ知識が増えるかも?です。