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警察官に実施したメンタルヘルススクリーニング:症状の過少報告が目立つ

Wednesday, April 21, 2021

心理学



 メンタルヘルス調査の過少報告

職場で行われるメンタルヘルススクリーニングは、影響を受ける人にタイムリーなサポートと証拠に基づく介入を提供するために、症状が現れている従業員を特定することを目的としています。精神疾患に関連する汚名を考えると、メンタルヘルスの症状の正確な開示を想定することはできません。本研究は、警察官のメンタルヘルス症状の正確な報告に関連する要因を調査しようとしたものです。

研究は、

合計90人の警察官が同一のメンタルヘルススクリーニング調査を完了しました。1つは雇用主が実施し、もう1つは独立した組織が匿名で実施しました。次に、回答をリンクして、各質問票で報告されたメンタルヘルス症状の数と重症度の違いを比較しました。

結果として、

自己報告によるスコアの比較は、従業員が雇用主によるスクリーニングを完了したときにメンタルヘルス障害の症状を過少報告し、症状の76.3%のみが宣言されたことを示しました。

性別や症状の種類に関係なく、過少報告が発生し、少ない上級スタッフ(P  = 0.05)と最も深刻な心的外傷後ストレス障害および一般的な精神障害の症状(とそれらのp  = 0.008)が有意な可能性が高いアンダーレポート症状でした。

結論として、雇用主が調査するスクリーニングテストでは過少報告がされることから、適切にメンタルヘルスの状況を調査することは難しいものであると述べられています。そして、症状の重症度についても過少報告されているため、このことに関する改善は見込めないものと考えられます。


Marshall, R.E., Milligan-Saville, J., Petrie, K. et al. Mental health screening amongst police officers: factors associated with under-reporting of symptoms. BMC Psychiatry 21, 135 (2021). https://doi.org/10.1186/s12888-021-03125-1


まとめ 

結論として、警察官を対象に行われたメンタルヘルススクリーニング調査については、雇用主によるスクリーニングについては、症状などが過小報告されることから、本当に必要なケアを要する人々を探し出すことが困難であることが述べられています。

他の職種だったら?ということについては、研究内では警察官というメンタルの安定性やキャリア面から、他の職業よりは過少報告するリスクは低いとも考えられており、調査も「メンタル」を調査することが開示されていたため、一般的なスクリーニングではさらに多くの過少報告が行われる可能性はあるとのことです。

よって、メンタルヘルススクリーニングを行うにあたっては、雇用主が閲覧、監視といったことが表面化しているとこのようになるため、職場でのスクリーニング方法自体を再考する必要があるとのことです。

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