ホワイトニング歯磨きの実力
ネガティブコントロールの練り歯磨きと比較して、10%の高洗浄シリカ、0.5%のフィテートナトリウムか0.5%のピロリン酸ナトリウムを含むホワイトニング練り歯磨きの外因性歯磨き粉をコントロールする効果を評価することが目的の研究となります。
研究は、
包含基準と除外基準を満たした合計86人の成人が研究に参加するよう招待され、ランダムにテストグループとコントロールグループに分けられました。
ベースラインの4週間と8週間に、同じ検査官が、口腔の軟組織と硬組織の評価、Lobene StainIndexを使用した前歯の歯の染色の測定を含む臨床検査を提供し、有害事象および患者の一般的な健康状態の変化を監視したものとなります。
結果として、
テストグループとコントロールグループの患者間の比較により、ロベン染色調整平均面積スコア、ロベン染色調整平均強度スコア、ロベン染色調整平均複合スコアから、テストグループの患者はコントロールグループの患者と比較して、ロベン染色面積、強度、複合スコアで、それぞれ26.55%、25%、42%の減少を示しました。
グループ内の比較では、両方のグループの8週間での3つのロベンスコアすべてがベースラインでのスコアよりも低いことが示されました。
結論としては、10%の高洗浄シリカ、0.5%のフィテートナトリウムか0.5%のピロリン酸ナトリウムを含むホワイトニング目的の歯磨き粉を8週間使用すると、コントロール群よりも有意な結果となっています。
Liu, H., Tu, J. Reduction of extrinsic tooth stain by a toothpaste containing 10% high cleaning silica, 0.5% sodium phytate and 0.5% sodium pyrophosphate: an 8-week randomised clinical trial. BMC Oral Health 21, 113 (2021). https://doi.org/10.1186/s12903-021-01484-5
まとめ
今回は上述した内容が含まれる歯磨き粉を1日に2回使用し、8週間継続するとホワイトニング効果が期待できる結果となっていました。
研究内に書かれている内容として、歯磨き粉自体を白くすれば効果が増大するのでは?という考察がされていましたが、一部研究では素材によりネガティブとなり、別の研究では白くすることが有用であるという結論も出ています。
歯の研磨として、高摩擦な素材を使った歯ブラシや歯磨き粉を使用することは逆効果であることが示唆され、研究であったような成分のシリカなどの単独なものを推奨する文面もあります。
そして、この研究の制限として、こういった研究自体を行うことによって人の口腔環境に対する意識が変わり、それだけでも歯の白色化が見られたことから、ホワイトニング用の歯磨き粉単独の効果でない可能性も述べています。