口呼吸の影響
口呼吸は、顔の骨格の発達と不正咬合と密接に関連しています。この系統的レビューとメタアナリシスの目的は、子供の顔の骨格の発達と不正咬合に対する口呼吸の影響を評価することとなります。
研究は、
2020年2月23日までを対象に、PubMed、Cochrane Library、Medline、Web of Science、EMBASE、Sigleで電子検索が行われました。
選択基準は、口呼吸による顎顔面奇形のある18歳未満の子供で、制御された臨床試験のための介入の非ランダム化研究(ROBINS-I)ツールにおけるバイアスのリスクを除外、品質評価には、推奨、評価、開発、評価の評価(GRADE)アプローチが使用されました。
統計分析のために、近心臼歯の動きの平均差と犬歯の収縮の程度に関するデータを抽出し、平均差と95%信頼区間を連続データについて分析しました。
結果として、
矢状方向では、 口呼吸をしている子供たちのSNA、SNBは、鼻呼吸をしている子供たちよりも低く、ANB1、NA、1-NA、1-NBでは口呼吸のある子供でより高い値を示しました。
垂直方向ではSN-PP、SN-OP、PP-MP、SNGoGnは、口呼吸をしている人の方が高く、気道ではSPAS、PAS、C3-Hは口呼吸群で低くなりました。
結論として、口呼吸をしている子供は下顎と上顎が後方・下方に回転し、咬合面が急こう配となり、上前歯の唇側傾斜を示し、気道狭窄も観察されました。
Zhao, Z., Zheng, L., Huang, X. et al. Effects of mouth breathing on facial skeletal development in children: a systematic review and meta-analysis. BMC Oral Health 21, 108 (2021). https://doi.org/10.1186/s12903-021-01458-7
まとめ
この条件は、アデノイド肥大の扁桃炎などによる口呼吸などを含まない条件で出されたものであります。
本来は、呼吸器として「口」をカウントすることはありませんが、生理学的にも呼吸をする役割として使われることがあります。そういったことが起きるのは、上述にもあるようにアデノイド肥大などの影響によるものが約49%ほどこの研究では確認されており、他の要因の記述はありません。
「子供」という骨格が成長する段階で起きるものに限られる結論とはなりますが、人種や年齢などの変数を含むとこの変形の特徴が当てはまらないことも研究では述べられています。