職場内のストレス
職場のストレスは、従業員の幸福と組織のパフォーマンスに影響があり、最近の研究によれば、心理的な契約違反の認識が従業員のストレスの原因であることを示しています。
つまり、従業員が雇用主が特定の義務を果たさないことに気付いた場合、特定のリソースが脅かされたり失われたりしていることに気づき、それがストレスの増大につながります。この調査では、違反に対する組織の反応に応じて、違反の余波でストレスがどのように発生するかをを調査しています。
生理学的(すなわち心拍数)および心理的(自己報告)データを使用して、個人のストレス解決プロセスに対するさまざまなタイプの社会的説明(すなわち、否定、謝罪、非難および免責の正当化)の影響を調べたものになります。
心理的契約違反と
ソーシャルアカウントタイプを操作する実験計画法を使用し実験しました。仮説をテストするために、2セットの機能的主成分分析を実行しました。1つは違反の影響を調べるため、もう1つはソーシャルアカウントの影響を調べるためです。
結果として、
違反により生理的ストレス反応を誘発し、心拍数の短期間の増加に反映されたことがわかりました。ただし、自己申告によるストレス測定値の増加は確認することが出来ません。さらに、心理的、および生理学的回復プロセスに対する社会的説明の有意な影響は見られませんでした。
結論として、職場内ストレスによる反応として心拍数の増加は確認されたが、自己申告によるストレス増大などの確認は出来ていないということです。
Achnak, S., Schippers, A. & Vantilborgh, T. To deny, to justify, or to apologize: Do social accounts influence stress levels in the aftermath of psychological contract breach?. BMC Psychol 9, 5 (2021). https://doi.org/10.1186/s40359-020-00505-2
まとめ
「心理的契約違反」における影響として、心拍数の増加のみで、精神的なストレスの蓄積になるとは言えない研究となりました。心理的契約違反に関している内容なので、実際のものに当てはまることと言えば、上司が約束したことに対して裏切ったりすることに当てはまります。
あるあるなのでは?とも思いますが、今日は○○時まで働いたら帰っていいといいながら忙しくなるともう少し残って、という場合や○○日までに目標達成できればインセンティブが出る、と言いながら何かしらの理由をつけて出さないといったことなど。
そういった時は心拍数が増加するので、体が緊張状態になるため、それが繰り返されることによって心身が圧迫されていくのかもしれません。
出来ない約束はしない、ってことですね。