診断結果の告知
参考にした研究の結論によれば、「ダウン症の出生前診断をメールで告知されることによって、不安な状態になる可能性がある」と述べられています。
少し詳しく、
・2782人の参加者を含む1件のランダム化比較試験をレビューしたもの
フォローアップ時の結果を速やかに報告することによって、出生前の生化学的スクリーニングの結果を待つ女性の不安を軽減できるかどうか?という目的で、メールにてダウン症と告知する効果を調査したもの。
調査では、状態不安を示す尺度を測るSpielberger州特性不安インベントリー(STAI)を使用して健康転帰を測定。
バイアスのリスクが高い結果ですが、メールにて告知された参加者は、そうでない参加者と比較して平均して不安スコアが2.48ポイント低いことが報告されています。
また、血清陰性検査結果を早く受けた参加者は、対照群よりも平均の不安スコアが5.3ポイント低いことが報告されています。しかし、この結果をメールにて受け取った場合、対照群よりも平均した不安スコアが1.2ポイント高いと報告されました。
この研究では、患者の満足度、有害事象、費用など、その他の興味深い結果については報告されていません。
まとめ
不安があるから診断を受け、その結果をメールにて迅速に報告されるか、受診した際に対面して告知されるかを比較すると、検査内容によっては不安が増大する可能性があるということでした。
しかし、状況によっては対照群よりも不安でないと報告されていることも考えると、診断結果を自分の希望した形で告知されるようになると、心理的にも良いこともあるのかもしれません。