情報の伝え方
参考にした研究の結論によれば、「否定的なフレーズの情報の方が理解されやすい」と述べられています。少し詳しく、
・16,342人の参加者を含む35の研究を含んだレビュー
属性フレーミングの文脈では、肯定的にフレーミングされたときよりも否定的にフレーミングされたときのほうがメッセージを理解しやすいという傾向にありました。(SMD -0.58)
しかし、これらのフレーミングに違いが無いという研究結果もあります。
違いがないということに、「説得力」「行動」に変化がないと記述されていました。
そして、ゴールフレーミングの文脈だと、メッセージをスクリーニングするためのメッセージを得ることと比較して、損失メッセージは有効性のより積極的な認識をもたらしました。
(SMD -0.30)
治療内容に関するフレーミングに関しては、ネガティブフレーミングの方が説得力が増す、といった研究結果もあります。(SMD -0.50)
Akl EA、Oxman AD、Herrin J、Vist GE、Terrenato I、Sperati F、Costiniuk C、Blank D、健康情報メッセージのフレーミング。系統的レビューのコクランデータベース2011年第12号。番号:CD006777。DOI:10.1002 / 14651858.CD006777.pub2。
まとめ
この研究によれば、場合にはよりますがネガティブに寄ったメッセージの方が理解されやすく、説得しやすくなることがあると報告されています。
例えばですが、癌を調べる検査を受け、「癌が見つかりました、後3年はこのまま生きることが出来ると思います。」「癌が見つかりました、残念ですが余命3年ほどの状態でした。」と同じような事実でも、伝え方によっては受け止められ方が変わってきます。
どっちでも良いのですが、情報の認知という部分では、ネガティブニュースの方が拡散されやすい性質もあるため、ネガティブフレーミングを多用する人もいると思われます。
研究では、ネガティブによったフレーズを使うことで、どういったリスクがあるのか?までは説明されていなかったので、良く考えてから使っていくと良いと思われます。