ラーメン店が多い地域と脳卒中死亡率
脳卒中と栄養摂取の関連が最近調査されましたが、日本における食事と脳卒中の関連性は明らかにされていません。ラーメンの消費と脳卒中死亡率との間に関連があるかもしれないと仮定し、日本の都道府県におけるラーメン店の有病率と脳卒中死亡率との関連を調査した研究を紹介します。
研究は、
ピアソンの相関係数を使用し、4つの外食店タイプ(ラーメン、ファーストフード、フレンチまたはイタリアン、うどんまたはそば)と、各県の年齢、性別で調整された脳卒中死亡率との関連を評価しました。
急性心筋梗塞と対照としての各タイプのレストランとの相関関係を調査されていました。
結果として、
ラーメン店の出店数が多い地域は、男女の脳卒中死亡率と正の相関がありました(r > 0.5)。しかし、ラーメン店と急性心筋梗塞による死亡率との間に相関関係は見られませんでした。
Matsuzono, K., Mieno, M. & Fujimoto, S. Ramen restaurant prevalence is associated with stroke mortality in Japan: an ecological study. Nutr J 18, 53 (2019). https://doi.org/10.1186/s12937-019-0482-y
まとめ
この研究結果には色々と制限はありますが、「外食店と脳卒中、急性心筋梗塞による死亡率との関係性」という着眼点で調査した結果としてラーメン店の出店が多い地域は、脳卒中の死亡率との相関性が高いと述べられていました。
ラーメン自体は脳卒中に関連するかまでは調査されてはいないので、ラーメンを食べたから死亡率が高くなるといった早合点をしないで欲しいのですが、炭水化物や塩分の多いラーメンを好む地域の人らはそうであってもおかしくないのかもしれない、と言われてみれば確かにとなるのかもしれません。
調査結果では、関東地域と南九州地域は高い死亡率であったことから、出店数との関係性からこういった説明もある、と捉えて頂いて良いと思われます。