KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

sponsorlink

社会的な不安と口臭症の関係

Friday, April 2, 2021

心理学

 

不安と口臭症

病理学的考えられている主観的な口臭は、他の人や口臭計の測定によって口臭を客観的に確認することなく、口臭を自覚していることとして知られているものです。そして、主観的な高周波社交不安障害に関連していることが報告されています。

自臭症は、他人に対して不快な体臭を発するという誤った認識から起こるもので、一般的に、自臭症の患者は複数の体の部分に注目していることも有名です。しかし、口は、自臭症の人にとって最も気になっている部分として知られており、これは、2つの状態が同様の特徴を共有していることを意味している可能性があります。

研究者らは、病理学的主観的口臭、自臭症、社会不安、および身体部分の匂いへのこだわりの間の潜在的な因果関係を調査していました。

合計1360人の

女子学生(平均年齢19.6±1.1歳)を対象に、病理学的主観的口臭、自臭症、社会不安、および口、体、脇の下、足などの体の部分の匂いへの没頭に関する自己記入式の質問票に回答してもらいました。

病理学的主観的口臭の尺度は、開発されたものに従い、参加者はスコア(すなわち、病理学的主観的口臭のレベル)に基づいて3つのグループに分けられました。

ベイジアンネットワークを使用して、病理学的主観的口臭、自臭症、社会不安、および身体部分の匂いへのこだわりの間の因果関係を分析しました。


結果として、

さまざまなレベルの病理学的な主観的口臭の間で、自臭症と社会不安の結果に統計的に有意な差が見られました(P  <0.001)。

残留分析では、病理学的主観的口臭のレベルが重度の学生が、口と体臭へのより大きな関心を示したことを示しました(P  <0.05)。

ベイジアンネットワーク分析は、社会不安が病理学的主観的口臭および自臭症に直接影響を及ぼしたことを示し、口臭や体臭へのこだわりも、病的な主観的な口臭に影響を及ぼしました。


Tsuruta, M., Takahashi, T., Tokunaga, M. et al. Relationships between pathologic subjective halitosis, olfactory reference syndrome, and social anxiety in young Japanese women. BMC Psychol 5, 7 (2017). https://doi.org/10.1186/s40359-017-0176-1


まとめ 

この研究では、社会的な不安を持っている人が口臭症になりやすいことがわかったと結論付けていました。よって口臭症を治療するには医学的・心理学的なアプローチが必要であるようです。

社会的な不安といってもざっくりとしていますが、この研究では回避的な思考や身体異形障害といったことが原因であることが示唆されています。こういったものらが原因と考えられているため、口臭症などをきっかけに受診したとしても診断を間違えられることが頻発しているようで、本症は「ドクターショッピング」とも呼ばれているようです。

自分って臭い?と自覚する人は医師だけではなく、心理学の専門家(できれば国家資格などの有資格者)に相談することが推奨されています。

一般的に口臭の原因として、口腔内、鼻腔内、上気道、肺などの原因が挙げられていますが、自分ではどれが原因なのかを特定することは困難であり、相談もし辛い内容でもあれば、チェッカーなどで測っても落ち込むだけで避けることもあるかもしれません。

抵抗はあるかもしれませんが、口臭ケアグッズに大枚をはたく前に相談してみる方が解決の近道になるかもしれません。

QooQ