看護師に求められる自己効力感
この研究は、看護師の自己効力感と一般的な健康との関連を調査することを目的としたものです。
研究は、
記述統計的に行われ、層化抽出法により合計470名の看護師が選出されました。必要なデータを収集するために、GSE-10とGHQ-28が使用され、得られたデータの分析には、独立サンプルT検定、ピアソン相関係数、カイ2乗検定、および回帰も使用されました。
結果として、
一般的な健康と自己効力感の間に統計的に有意な相関関係があることを明らかにしていました。(t = -6.72、p <.001)一般的な健康パラメータの中で、社会的機能は自己効力感を有意に予測しています。
結論としても、看護師の健康を維持するためには、必要最低限の自己効力感が必要であることが示唆されました。
Dadipoor, S., Alavi, A., Ghaffari, M. et al. Association between self-efficacy and general health: a cross-sectional study of the nursing population. BMC Nurs 20, 49 (2021). https://doi.org/10.1186/s12912-021-00568-5
まとめ
研究では、自己効力感の低下が健康面に影響があることと、職務遂行能力にも影響が起こることが述べられています。
そして、文面では自己効力感の低下に対して、手始めに「睡眠障害」「不安症状」に対策を講じることが推奨されています。次の自己効力感低下要因として、「鬱症状」ですが、これについては専門のケアを必要としてきます。
そして、自己効力感と関係してくるのは、個人の社会的機能というもので、社会的機能に問題があると職場の人間関係などに問題が起き始めたりする兆候もあるため、職場では温かみ、友好的、協力的、敬意を表すような職場環境が望ましいとのことです。
よって、自分だけの所為で自己効力感が下がるわけではないため、職場をひっくるめた改善が求められるのですが、多くの看護師が転職する理由はこういう点にあるとはよく聞きます。