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顎関節症の対処法は?って話の研究

Thursday, April 1, 2021

口腔外科



顎関節症の対処 

顎は笑ったり、話したり、食べたりすることで毎日使っているので、適切に機能していれば良いのですが、痛くなり始めたら単純な日常のことで支障をきたすことがあります。


顎関節は、

人体の中で複雑な関節として捉えることが出来、上下、左右、出入りし、動きはスムーズに移行されていきますが、米国では1,000万人以上が顎の痛みと機能障害を抱えて暮らしているようです。

医師はこういった状態を顎関節障害と診断することもあります。

「顎関節症は人によって反応の仕方が異なります。」

と、NIHの歯科医療専門家であるDenaFischer博士は説明します。

「たとえば、不快感を感じる人もいれば、緊張する人もいれば、激しい痛みを感じる人もいます。」


顎を動かす筋肉に

症状が出る人もいます。損傷しているのは顎関節内の椎間板であり、関節炎を発症する可能性もありますが、同時に複数の障害を持つことさえあります。

TMJ障害は何らかの怪我の後から始まることがあり、ほとんどの人にとって明白な原因はありません。症状は、痛み、こわばり、顎の動きの制限、関節の痛みを伴うカチッという音やはじける音、歯の嚙み合わせの変化などが挙げられます。

こういった症状がある時は、すぐに歯科医を受診する必要があり、TMJ障害を診断するために、問診や頭部、頚部、顔、顎を調べます。そして、あなたの歯科、および病歴をチェックし、X線などの画像検査も使用して診断を下しています。


顎の痛みに対する

簡単なセルフケアの実践法があり、痛みは時間と共に減少するはずなので、バイトガードを試すことを推奨されることもあります。バイオガードは歯にフィットするプラスチック製のマウスピースのようなものです。

また、顎関節症は慢性化することがあり、3か月以上続く痛みや不快感を引き起こします。積極的な治療には、手術、咬合を変える副子、さらには歯の調整や除去が含まれますが、これらの治療法が役立つかどうかは科学的に研究されていません。

そのため、これらの治療により事態を悪化させることもあるかもしれないし、一度手術を受けると、以前の状態に戻すことは出来なくなってしまいます。


よって、3か月以上続く症状がある場合は、歯科医だけでなく、筋肉や骨、関節炎、痛み、神経系を専門とする専門家の助けが必要になってくることもあります。


NIHの資金提供を受けた

研究者たちは、TMJ障害を発症する人を対象に、症状がどのくらい続くのかを遺伝的に解析する研究をしてきました。大規模な研究によると、重度の顎痛を持つ人によく見られるいくつかの遺伝子が特定されました。現在は早期治療によって、特定の遺伝子を持つ人の慢性障害を予防できるかどうかのテストをしているとのこと。


Facial pain with localized and widespread manifestations: separate pathways of vulnerability. Slade GD, Smith SB, Zaykin DV, Tchivileva IE, Gibson DG, Yuryev A, Mazo I, Bair E, Fillingim R, Ohrbach R, Greenspan J, Maixner W, Diatchenko L. Pain. 2013 Nov;154(11):2335-43. doi: 10.1016/j.pain.2013.07.009. Epub 2013 Jul 16. PMID: 23867732.

Painful Temporomandibular Disorder: Decade of Discovery from OPPERA Studies. Slade GD, Ohrbach R, Greenspan JD, Fillingim RB, Bair E, Sanders AE, Dubner R, Diatchenko L, Meloto CB, Smith S, Maixner W. J Dent Res. 2016 Sep;95(10):1084-92. doi: 10.1177/0022034516653743. Epub 2016 Jun 23. PMID: 27339423.

Efficacy and safety of propranolol for treatment of temporomandibular disorder pain: a randomized, placebo-controlled clinical trial. Tchivileva IE, Hadgraft H, Lim PF, Di Giosia M, Ribeiro-Dasilva M, Campbell JH, Willis J, James R, Herman-Giddens M, Fillingim RB, Ohrbach R, Arbes SJ Jr, Slade GD. Pain. 2020 Aug;161(8):1755-1767. doi: 10.1097/j.pain.0000000000001882. PMID: 32701836.


まとめ

日頃できる対処として、顎を広げ過ぎない、硬すぎるものを食べない、顎周りのリラクゼーションを学ぶなどの方法が推奨されている内容となりました。

遺伝的に慢性化するのかどうかがわかっているのであれば、それに適応した方法などが確立されれば顎関節症に対する対処法もキチンとしたものが出てくることは期待できます。

上述にもあった手術ですが、上手くいかないこともあるようなので、慎重になりたい内容でもありました。

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