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This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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週3日以上の肉を食べる習慣と一般的な疾病の罹患リスクについて

Sunday, April 4, 2021

栄養

 

肉を食べ過ぎることと健康状態

肉を食べる量と一般的な健康転帰との関連についての前向きな証拠は限られているため、今回は肉の摂取と25の一般的な状態(癌以外)のリスクの関連を調査した研究を紹介します。

2006年から2010年の間に

UKBiobankの調査に採用され、2017年までフォローアップされた474,985人の中年成人のデータ(平均フォローアップ8年)を使用し、ベースラインでの肉摂取量に関する入手可能な情報(タッチスクリーンアンケートで収集)とリンクされた病院入院と死亡率のデータから、大規模なサブサンプル(約69,000)の場合、オンラインの24時間リコール質問票を使用して、食事摂取量を3回以上再測定したものになります。

結果として、

肉を週に3回以上食べた、とと報告した参加者は、肉をあまり定期的に食べていない参加者よりも健康への悪影響と特徴が多く、肉の摂取と健康リスクについて観察された正の関連性のほとんどは、BMI調整後に大幅に弱まりました。

複数のテスト用に修正された多変数調整(BMIを含む)Cox回帰モデルでは、未処理の赤肉と加工肉を組み合わせた消費量が多いほど、

・虚血性心疾患(70 g /日(HR)1.15)
・肺炎(1.31)
・憩室症(1.19)
・結腸ポリープ(1.10)
・糖尿病(1.30)

これらの結果は、未加工の赤身肉と加工肉の摂取量で別々に計測しても同様なものになりますが、未処理の赤身肉のみの摂取量が多いほど、鉄欠乏性貧血のリスクが低くなりました。

鶏肉の摂取量が多いと、
・胃食道逆流症(30 g /日(HR)1.17)
・胃炎、十二指腸炎(1.12)
・憩室症(1.10)
・胆嚢疾患(1.11)
・糖尿病(1.14)
・鉄欠乏性貧血リスクの低下(0.83)

結論としては、

未加工の赤身の肉、加工肉、鶏肉の消費量が多いほど、いくつかの一般的な疾患のリスクが高くなります。しかし、これらのリスク増加の結果は、高いBMI値との関連性が強くあることが示されていました。また、未加工の赤身の肉と鶏肉の消費量が多いほど、IDAのリスクは低くなるということもわかっています。

Papier, K., Fensom, G.K., Knuppel, A. et al. Meat consumption and risk of 25 common conditions: outcome-wide analyses in 475,000 men and women in the UK Biobank study. BMC Med 19, 53 (2021). https://doi.org/10.1186/s12916-021-01922-9


まとめ 

この結果では、肉食に偏りながら高いBMIの人は一般的な疾患の疾病リスクが高い、という結果になりました。研究の討論点として、喫煙は?BMI値は正しい指標なのか?ということがありますが、喫煙に関しては喫煙歴のある、なしを考慮してもこの結果は変わらないようです。そして、BMI値に関しては数値の高さは問題だが、脂肪量の多さが最も深刻な問題であることを示していました。

よって、単に太っていることと、偏った肉食であることが疾病のリスクを爆上げするかどうか、ということに加え、体脂肪が多すぎることでも同様のことが言えるということです。

しかし、BKI値が標準的なものだったとしても、肉食への偏りは上述の疾病のリスクは依然として高いようなので、週3日以上の未加工の赤肉、加工肉、鶏肉などの摂取の場合は注意が必要だそうです。

つまりは、これらに当てはまらない肉を食生活に取り入れつつ、運動習慣や睡眠などを整えていけば疾病のリスクは下がるのかもしれません。

手軽に食べられる食事は考え物なのかもしれませんね。

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