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Social media use disorder and loneliness: any association between the two? 【SNS中毒と孤立感】

Wednesday, March 3, 2021

心理学




 今回はSNSと孤独について

皆さんにとってのSNSとは何ですか?

友達をコミュニケーションをとるためのツールなのか、ビジネスのために使うのか、見知らぬ人との新たな繋がりを持つための使うのか、人を騙すために利用するのかは人によってそれぞれな使い方があるのかと思われます。

もろもろの問題はありますが、無くてはならないようにもなってきており、いつの間にか人の声を集めるツールとして、国もその動きを無視できなくなってきているほどのツールにもなってきています。

LINEやらFacebook,Twitterなど始まった当初はあれだけ言われていたのに・・・とか思いつつ。

心理学ではSNSを使うことの利点と弊害を調査しているものが数多くありますが、今回紹介する研究では「孤独感」について調査しているものになります。


研究の内容

この横断的調査による研究は、2018年1~12月の間に実施され、レバノンからランダムに選択されたコミュニティの456人の居住者を対象にしたものとなります。

調査結果として、107人(23.7%)の参加者がソーシャルメディア使用障害を持っていると示されました。

孤独スコアを従属変数としてとった段階的線形回帰の結果は、男性と比較して女性の方が、非識字と比較して中等教育レベルを受けている人がより高いソーシャルメディア使用障害を示しました。

併せて高い不眠症の割合と、失感情症傾向もみられ、高い孤独感をもつことと関連していることがわかりました。


考察

研究の結果によれば、SNSの過度な使用状況にある人は、孤独感を強く感じており、不眠症である傾向や感情に対しても問題がある可能性が示唆されています。

これらの結果では、このように表現はしていますがSNSの使用がこれらを導いているのかどうかの因果関係には考察する余地があるようです。

研究者らによれば、どちらかと言えば不眠症の方が問題となって感情などに影響しているのではないか?と考えられています。


調査項目から、人の孤独感を感じる面で、社会的な孤独はあまり感じていなくて、感情的な孤独感を感じている場合が見られたことも示されました。

社会的な孤独感が少ない、ということは社会に必要のないと捉える人は少なくなる可能性があるため、適切に使われればSNSも悪くないのかもしれません。

しかし、過度な使い方をしている人は孤独感を紛らわそうと使っているのでしょうが、感情的には孤独感を解消することは難しいため、使用状況の悪化は逃れられないものとなるのかもしれません。

そうなってくると、折角社会的に孤独感を感じにくい状況となっていても、感情的に孤独感を感じ過ぎているため、人との関わり方を絶ったりと、実生活での不都合が増えるばかりかと。


孤独感を感情的に感じることから、感情面での障害が起き、他人への信頼も低下していくのではないか?という考察もこの研究では言われていました。


まとめ

孤独感を無くそうとしてSNSを使っていても、感情的に孤独感を増幅し、実生活での繋がりにも問題が起こり得る使い方をしている人が増えてきている。

ということが示唆される研究結果となります。

四六時中SNSを覗いている人や、他人の行動を監視したりする人は少なくありませんし、仕事上で已む得なく使う人も注意したい点だと思われます。


Youssef L, Hallit R, Kheir N, Obeid S, Hallit S. Social media use disorder and loneliness: any association between the two? Results of a cross-sectional study among Lebanese adults [published correction appears in BMC Psychiatry. 2020 Jun 23;20(1):327] [published correction appears in BMC Psychol. 2020 Jul 8;8(1):72]. BMC Psychol. 2020;8(1):56. Published 2020 Jun 1. doi:10.1186/s40359-020-00421-5

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