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COVID-19感染と心血管系への影響は?って話の研究結果

Monday, March 22, 2021

感染症

 

今回はCOVID-19感染と心血管系の影響について

COIVD-19感染による心血管系への影響について、入院患者を対象に調査された研究を紹介します。

あくまでも入院者を対象としているものなので、入院していない人に当てはまるとは言い切れないことをコメントされています。

研究の内容

COVID-19に感染した人の多くは、症状がほとんどないか、まったくありません。

しかし、COVID-19は血液を「粘着性」にし、小さな血管(毛細血管)と大きな血管の両方を詰まらせ、心臓発作、脳卒中、または脚や肺の血栓を引き起こす可能性があります。

これらは致命的となる可能性があり、糖尿病、高血圧、または既存の心臓の問題を抱えている人々は、COVID-19に感染した場合、そのような合併症を発症するリスクが高くなります。

COVID-19感染が確認、または疑われる場合に、最も一般的な既存の心臓および血管(心臓血管)の問題(例えば、糖尿病、高血圧、肥満)の調査と、さまざまな設定(コミュニティ、介護施設、病院)で心臓と血管に影響を与える最も一般的な合併症(不整脈、血栓、心不全、脳卒中など)を調査することが目的とされた研究です。


関連情報を報告した220件の研究が見つかりましたが、情報の質が悪いことがよくありました。


研究は主に中国と米国からのものとなっていました。


ほとんどの研究では、COVID-19で病院に入院し、多くの場合集中治療室に入院した少数の症例に関する情報しかありませんでした。


高血圧、糖尿病、心臓病はCOVID-19で入院した人々に非常に一般的であり、死亡リスクの増加と関連していることがわかりました。


COVID-19の患者の3分の1以上が高血圧の病歴を持っており、


・23.5%が心臓、血管に関する疾病を持っている

・22.1%が糖尿病を患っている

・21.6%が肥満


COVID-19患者で最も一般的な心血管合併症は、

・不整脈(心房細動; 8.5%)

・脚(6.1%)の血栓

・肺(4.3%)の血栓

・心不全(6.8%)

と一般的なものもありましたが、研究が常に適切な調査を実施しなかったため、報告された率は過小評価されている可能性があります。


心臓発作(1.7%)と脳卒中(1.2%)はあまり報告されませんでした。

血液検査はまた、しばしば心臓の損傷やストレスを示唆しました。


レビューアのコメント


This systematic literature review indicates that cardiometabolic comorbidities are common in people who are hospitalised with a COVID‐19 infection, and cardiovascular complications are frequent. We plan to update this review and to conduct a formal meta‐analysis of outcomes based on a more homogeneous selected subsample of high‐certainty studies.


Pellicori  P, Doolub  G, Wong  CM, Lee  KS, Mangion  K, Ahmad  M, Berry  C, Squire  I, Lambiase  PD, Lyon  A, McConnachie  A, Taylor  RS, Cleland  JGF. COVID‐19 and its cardiovascular effects: a systematic review of prevalence studies. Cochrane Database of Systematic Reviews 2021, Issue 3. Art. No.: CD013879. DOI: 10.1002/14651858.CD013879. Accessed 23 March 2021

まとめ 

現状では、知られている病歴を持っている人と、太っている人が入院している傾向にあるようです。

さらに、示された部分への合併症が報告はされていますが、冒頭にも書いています通り、これらの結果が疫学というには情報が不足していたり、偏っていたりするようです。

自分自身に当てはまる病歴や特徴などがある人は、解決できるものは改善させ、注意する部分には気を付けるぐらいしかできませんが、肥満を解消する、禁煙する、食生活を見直すなどのことぐらいは出来そうなもの。

COVID-19に感染しないように努めるのも大事ですが、罹ったとしても治癒できる環境を作ることも大事であると考えられます。

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