今回はCOVID-19感染と心血管系の影響について
研究の内容
COVID-19感染が確認、または疑われる場合に、最も一般的な既存の心臓および血管(心臓血管)の問題(例えば、糖尿病、高血圧、肥満)の調査と、さまざまな設定(コミュニティ、介護施設、病院)で心臓と血管に影響を与える最も一般的な合併症(不整脈、血栓、心不全、脳卒中など)を調査することが目的とされた研究です。
関連情報を報告した220件の研究が見つかりましたが、情報の質が悪いことがよくありました。
研究は主に中国と米国からのものとなっていました。
ほとんどの研究では、COVID-19で病院に入院し、多くの場合集中治療室に入院した少数の症例に関する情報しかありませんでした。
高血圧、糖尿病、心臓病はCOVID-19で入院した人々に非常に一般的であり、死亡リスクの増加と関連していることがわかりました。
COVID-19の患者の3分の1以上が高血圧の病歴を持っており、
・23.5%が心臓、血管に関する疾病を持っている
・22.1%が糖尿病を患っている
・21.6%が肥満
COVID-19患者で最も一般的な心血管合併症は、
・不整脈(心房細動; 8.5%)
・脚(6.1%)の血栓
・肺(4.3%)の血栓
・心不全(6.8%)
と一般的なものもありましたが、研究が常に適切な調査を実施しなかったため、報告された率は過小評価されている可能性があります。
心臓発作(1.7%)と脳卒中(1.2%)はあまり報告されませんでした。
血液検査はまた、しばしば心臓の損傷やストレスを示唆しました。
レビューアのコメント
This systematic literature review indicates that cardiometabolic comorbidities are common in people who are hospitalised with a COVID‐19 infection, and cardiovascular complications are frequent. We plan to update this review and to conduct a formal meta‐analysis of outcomes based on a more homogeneous selected subsample of high‐certainty studies.
Pellicori P, Doolub G, Wong CM, Lee KS, Mangion K, Ahmad M, Berry C, Squire I, Lambiase PD, Lyon A, McConnachie A, Taylor RS, Cleland JGF. COVID‐19 and its cardiovascular effects: a systematic review of prevalence studies. Cochrane Database of Systematic Reviews 2021, Issue 3. Art. No.: CD013879. DOI: 10.1002/14651858.CD013879. Accessed 23 March 2021