KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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4つの質問で相手の好みを把握するカウンセリング法

Monday, March 22, 2021

医療基礎知識

 

今回はカウンセリングで相手の好みを知る質問について

皆さんは医療機関などの受診の際のカウンセリングは好きですか?

上手い人とそうでない人がはっきりとわかれ、その後の治療に対するモチベーションや通院するかどうかを決定する重要な要素となるカウンセリング。

このカウンセリングで相手の好みを知る質問の仕方があるって聞くとどう思いますか?

胡散臭い感じもありますが、紹介する研究によれば4つの質問により相手の好みが判断しやすくなる内容があったと示されています。

研究の内容


オンライン調査にて480人を対象にした結果、4つのことを重要とすると相手の嗜好がわかるというもの。


・宿題を出す、出さない

・目標に焦点を合わせる、合わせない

・スキルを教える、教えない

・リードを取る、クライアントリードを許可する

・構造を付与する、非構造を許可する

・テクニックを使う、使わない

・アドバイスをする、しない

・技術とクライアント、クライアンとセラピスト

・説明療法、対処を見つけてもらう

・焦点をセラピストが当てる、クライアントが当てる

・行動に焦点を当てる、感情に焦点を当てる

・自己について話す、話さない

・難しい感情を奨励する

・強い感情を表現する、しない

・関係について話す

・治療関係に焦点を当てる、当てない

・クライアントを目標設定に含める、含めない

・困難な意見をする、しない

・思考過程を教える、教えない

・気持ちに焦点を当てる、思考に焦点を当てる

・沈黙を許可する、しない

・夢を探る、探らない

・過去に焦点を当てる、現在に焦点を当てる

・幼年期に焦点を当てる、成人期に焦点を当てる

・方法を決定する、決定にクライアントを含める

・インフォーマル、フォーマル

・支持的、対決的であること

・行動を無条件でサポート、挑戦的に行動をサポート

・割り込みする、しない

・理解、ヘルプ

・やりがいのある、優しいこと

・現在との対比

・温かくてフレンドリー、冷たくてフレンドリー

・強みに焦点を当てる、弱点に焦点を当てる

・社会的、非社会的


とこれらの項目から調査でわかった相手のことを把握する質問は、


・セラピスト主導、クライアント主導

・感情の強さ

・過去と現在

・あつい支援、集中した挑戦


少し表現を変えていますが、これらをクライアントより引き出すことができれば嗜好が判り、最適なアプローチ方法が見出されるということになります。


解説ですが、

直接これらのことを質問する場合もあればそうでない項目もあります。

例えば、治療にあたり主導権をどちらが得るのか?ということについて、「治療方針は私が提案はさせていただきますが、決定権はあなたにあります、私が提案した治療をそのまま行うか、貴方が決定するか決めてください。」のような質問です。

これを淡々と質問するか、感情をこめて質問するかによる反応で、どっちの温度感で対応する方が好ましいのか?

また、過去の出来事を解決する方に注目するか、将来的にやりたいことに注目して介入するべきなのか?

介入に対するサポートは手厚くやるべきなのか、いざという時だけに留めるのか、という好みを尋ねることも相手を知るのに有用であるということだそうです。


論文を全文読みたい方はコチラから(R)

まとめ

相手の好みを知る、ということについて、好感触を持ちながら知ることが出来れば、誰でも知りたいことかとは思います。

4つだけとなっていますが、練習しないと相手に上手く尋ねることは出来なかったり、余計に警戒心を煽るような結果になることも考えられます。

実践するならば、練習したうえでやることを勧めますが、やってみて良かった方法なのでおススメです。

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