今回は患者満足度を高くする心理学について
医療従事者の皆さんはどうやって患者満足度が高くしていますか?
紹介する心理学による研究では、どういったことをしたら患者が満足するのか?ということを調査した内容になっています。
満足度が高くないのでは?と思っている人にとっては良い内容かもしれません。
研究の内容
コロンビアの2都市を対象に調査が行われ、15〜80歳の2954人が対象となったものになっていました。
居住地域によって異なる社会経済的レベルのサンプルが得られるようになっており、低社会経済階級のサンプルシェアは42.3%、中流階級は41.7%、そして上流階級は6%、53%が女性、47%が男性という構成で検証されました。
結論からお伝えしますと、「期待値」によって満足する、しないという判断を人は下しているようです。
この研究ではアンケートに回答する形式で調査されているため、以下の内容を理解しているとサービス改善などのきっかけになるのかもしれません。
最も食い違いが起こりやすいこと
1.医療サービスを拒否された時
2.専門家へ直接質問したりする時
他に食い違いが起こること
3.診断結果について
4.電話/ウェブ情報の内容
5.注目サイトの情報の内容
6.ランキング情報の内容
7.診療時間が合わない
8.薬の配膳、受け渡しの対応
9.予防プログラムについて
10.病気の危険性を説明される時
11.緊急事態時の対応
12.ウェブサイトに書かれている金銭面や苦情に関すること
13.医療サービスを継続、または別の何かと統合する際
14.治療経過の説明
15.金額
サービス改善に役に立つこと
1.現在の健康状態を説明する
2.カルテの閲覧(情報開示などで)が出来ることを伝える
3.同じ医者が診てくれる
4.診察スケジュールなどの掲示物
5.迅速な診断
6.サービス提供時の平等さ
7.施設管理スタッフの態度
8.看護師の態度
9.医療スタッフの態度
10.衛生面が管理されているのか
11.病歴などの情報機密性
解説
まずは、サービス拒否時の説明について。
例えば、手術をして病院で入院していました。
早く職場に復帰したいから、積極的にリハビリを希望していた人がいます。
リハビリが功を奏し、手術前の6割近く動くようになってきました。
でもその方は10割、元通りになるまで病院でリハビリをしたいと希望しましたが、病院側からもう十分なので、後はご自宅でリハビリを継続されてください、と説明された時など。
次に専門家への説明について
あまりないのかもしれませんが、診断した医師が不在で、現状の自分の病状が知りたくても質問も問い合わせもできないというときに、不満になりやすくなるということです。
まとめ
心理学的に説明されるのは、期待されているものが裏切られた時に人は拒絶されたということを感じるようです。
自分が思っている、想像しているサービスとの食い違いなどは当たり前に起こり得るものですので、身勝手な話のようにも思えます。
何故そういうことをするのか?ということを適切に「説明」されているところは、不満が少なく患者が離反することも少なくはなりそうですが、そうでない医療機関もあったりもします。
そして、流行る医療機関の来院きっかけとして、「口コミ」の力は絶大なものなので、サービスの質を維持し続ける努力は絶えず必要なのかもしれません。