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感情的知能指数によって広告の好みが違う?

Friday, March 12, 2021

心理学

 

今回は広告と感情的知能指数について

皆さんは普段から広告を目にする機会が多いと思われますが、どういった広告に目を引かれることがありますか?

はっきりと結論付けられることではありませんが、広告の好みと感情的知能指数との関連性を調査している研究がありましたので紹介します。

研究の内容

いくつかの脳波(EEG)研究では、心の知能指数(EI)を調査しましたが、EIと商業広告メッセージ、および関連する消費者行動との関係を調査したものはありません。

この研究では、脳(EEG)技術とEI心理測定を組み合わせて、さまざまな広告に関連する脳の反応を調査しています。

45人の参加者(女性23人、男性22人)のグループは、コミュニティの関心、有名人、食べ物/飲み物、社会問題などのさまざまなマーケティングカテゴリから選択された一連の広告を見ながらEEGを記録しました。

参加者は、感情的知性が高いか低いかに分類されました(n= 34)。

EEGデータ分析は、両方のグループの広告情報処理に関連する脳の反応を測定するために、意思決定を評価することに重点が置かれていました。


結果によると、心の知能指数(EI)が高い参加者と低い参加者がさまざまなタイプの広告メッセージに注意を払っていたことを示唆しています。

2つのEIグループは、「人」または「オブジェクト」に関連する広告情報の好みを示しました。

これは、消費者の認識や感情の違いが、特定の広告資料やマーケティング戦略が効果的であるかどうかを示唆している可能性があることを示唆しています。


解説

結論からは、感情的知能指数が高い人は"人"に注目し、コミュニティなどの内容に関わる広告を好んだということ。

そして、感情的知能指数が低い人は"モノ"に注目し、食品や物的商品などの広告を好んだということでした。

このことに関して研究によると、感情的知能指数が高い人は得られるメッセージの組み合わせを考察することを好むため、人々が登場したりするような内容を好んだということだそうです。

感情的知能指数が低いと、メッセージをそのまま解釈するため、美味しそう、カッコいい、便利、などの分かりやすいメッセージ性の広告を好んだということだそうです。


しかし、研究の目的の1つでもあった消費行動に関しては、更なる調査が必要となるような結果だったため、わかったことは感情的知能指数の高低差による反応の違いということです。


そして、感情的知能指数とは?ということについては、研究者らは参加者にスウィンバーン大学感情的知性テスト(SUEIT)というもので調査されていました。

SUEITは、参加者が65個の質問をされ、0〜5のスケールで回答するものです。

このテストでは、感情認識、感情の理解、直接認知、感情の管理、感情に関連する統計的一貫性を備えた感情的性質の強さを定量化できます。

まとめ

感情的知能指数というものが、広告に対してどのような反応をするのか?ということが示唆される研究結果となっています。

冒頭にも述べましたが、好みの傾向がわかったぐらいなので、行動などの要素はわからないためそういった可能性があるのか?ということぐらいで捉えてください。


但し、企業の広告を見ているとTVなどでは直接的な物ばかりが広告されている、ということは・・・・


感情的知能指数はEQとも捉えられることが出来るようですので、気になる人は調べてみてください。


Ciorciari J, Pfeifer J, Gountas J. An EEG Study on Emotional Intelligence and Advertising Message Effectiveness. Behav Sci (Basel). 2019;9(8):88. Published 2019 Aug 15. doi:10.3390/bs9080088

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