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部屋の照明の色で注意力が変わったって話の研究結果

Wednesday, March 17, 2021

精神科

 

今回は部屋の照明で注意力が変わるって話

皆さんの部屋の照明は何色ですか?

心理学的側面でも、色が持つ意味について、印象操作などに使われていることが多いですが、人の集中力とか注意力にも変化があるって研究があります。

集中したい部屋、仕事場などでは以下の研究による結果を参考にして頂いてみてはどうでしょうか?

研究の内容

この研究は、特定のタイプの照明で日中の労働者の警戒レベルと気分の状態を変えることができるかどうかを調べていたものです。

これは、光に多くの生物学的機能に関わりがあることから言われており、睡眠、気分、覚醒状態などに影響があると考えられています。

一日の大半を屋内で過ごす人にとっては、照度レベルにより覚醒度の低下や気分障害につながる可能性があるとまで言われています。


この研究では、室内で仕事をしている労働者の注意力と気分に対して、あらゆる種類の照明の影響を分析したものになります。

照明は暖かい光と比較した冷たい白色光、さまざまなレベルの光強度、日光への露出などが含まれています。

・5つの研究で282人の参加者を対象に。
・参加者は事務職と病院事務職に従事する人。

2つの研究では、冷たい白色光の影響を調査し、1つの研究は間接光源に焦点を調査しました。
また、別の2つの研究で、特殊なガラス、またはライトボックス(光を含む半透明のガラスまたはプラスチックの側面を持つフラットボックス)を使用して、個別に光を照射し、影響を調べました。

結果は、

涼しい白色光は、覚醒度を改善しますが、気分は改善しないことがわかりました。
また、この色は過敏性、目の不快感、頭痛を軽減する可能性が示唆されました。

職場での直接当たる光と間接的に当たる光の比率を変えたとしても、警戒心や気分に大きな影響はあまりないようです。

LEDを装着したメガネを使用して青みがかった光を出すと、機敏さと気分が向上する結果も見られました。

また、軽度、初期の季節性うつ病の症状を示す人だと、個別に光を照射してみると覚醒と気分が改善されている結果もありました。

レビューアのコメントによれば、

すべての調査結果は(少数の研究および参加者、ならびに研究の実施方法における問題のため)低品質または非常に低品質の証拠に基づいているため、追加の研究が依然として必要とされています。

Pachito DV、Eckeli AL、Desouky AS、Corbett MA、Partonen T、Rajaratnam SMW、Riera R.日中の労働者の注意力と気分を改善するための職場照明。系統的レビューのコクランデータベース2018年第3号。番号:CD012243。DOI:10.1002 / 14651858.CD012243.pub2。 


まとめ

光によるパフォーマンスが上がるって言いきれない研究結果となっていました。

照度に関しては、建築基準の中に基準値があるということも聞いたことがあり、人体への影響から基準値を設定していることを耳にしたことがあります。

正確な照度の単位までは、この研究では言及されていなかったため、色、ということについて白色系の光源を使うことが望ましいのかもしれません。


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