今回は骨折の診断について
皆さんは骨折した症例を診たことがありますか?
医療従事者ならば業務範囲外の症例を目にすることは多いのですが、見過ごしてしまったが故に治癒が長引いたり、他の症状へ発展したりと望ましくない展開もあります。
そして、日本国内の医療従事者において、診断行為が許されているのは医師にあるため、そういった疑いがあっても患者に告知することは出来ません。
しかし、気づいているのであれば、可能性を伝え専門医への受診を促すことは出来ます。
そのため、業務範囲外の症例であっても、その障害の特徴を知ることは必須となってきます。
今回は骨折しているかどうかを検査するための精度について、研究している結果から何を聴取すれば見つかりやすいのか?といことをご存じください。
研究の内容
腰痛はプライマリケアで見られる一般的な痛みの一つであり、日頃行われる臨床検査の目的は、脊椎骨折のような根本的、深刻な病理学の可能性がより高い患者を特定することにあります。
すべての「エビデンスに基づく」臨床診療ガイドラインは、腰痛の深刻な原因をスクリーニングするためにRedFlagの使用を推奨しています。
しかし、RedFlagの診断上の正確さを支持するのに、それらが十分であるかどうかは不明なものもあります。
この研究では、臨床歴、または身体検査で得られたRedFlagの診断精度を評価して、LBPを呈する患者の脊椎骨折をスクリーニングすることにあります。
研究は、
・一次治療(4件)・二次治療(1件)
・三次医療(事故および緊急事態= 3件)
に設定された8件の研究がレビューに含まれました。
全体の研究の偏りのリスクは中程度となり、インデックステストと参照テストの報告は不十分なものだそうです。
事故時および緊急時における椎骨骨折の有病率は6.5~11%の範囲であり、プライマリケアでは0.7~4.5%の範囲であったことがわかりました。
記述分析により、プライマリケアの3つの赤い旗が有意義な正の尤度比(LR +)で有用である可能性があるが、ほとんど不正確な推定値であることが言われています。
全体の研究の偏りのリスクは中程度となり、インデックステストと参照テストの報告は不十分なものだそうです。
事故時および緊急時における椎骨骨折の有病率は6.5~11%の範囲であり、プライマリケアでは0.7~4.5%の範囲であったことがわかりました。
記述分析により、プライマリケアの3つの赤い旗が有意義な正の尤度比(LR +)で有用である可能性があるが、ほとんど不正確な推定値であることが言われています。
三次医療における1つの事項は有益であると思われました。
・挫傷/擦過傷 LR + 31.09、95%CI 18.25〜52.96
これらの結果から、最良の3つの質問事項としては、
これらの結果から、最良の3つの質問事項としては、
・ステロイドの使用歴
・患者の年齢
・転倒などを含む最近の外傷について
これらの質問事項に、普段行われている臨床検査を加えると特定する精度は上がるのでは?とされていました。
・患者の年齢
・転倒などを含む最近の外傷について
これらの質問事項に、普段行われている臨床検査を加えると特定する精度は上がるのでは?とされていました。
Williams CM、Henschke N、Maher CG、van Tulder MW、Koes BW、Macaskill P、Irwig L.レッドは、腰痛を呈している患者の椎骨骨折のスクリーニングにフラグを立てています。系統的レビューのコクランデータベース2013年第1号。番号:CD008643。DOI:10.1002 / 14651858.CD008643.pub2。
まとめ
単純な質問内容で特定するきっかけになることがわかります。しかし、質問の仕方を間違えるだけで、これらは引き出すことが困難となったり、患者自身に嘘をつかせることもあります。
研究では、腰痛に限定した内容となっていましたので、他の部位で同様のこと結果とはいえませんが、この質問事項は普段からも使っているはずです。
せめて骨折を取り扱う資格とされている柔道整復師は、見過ごすことの無いようにしたいものですね。