今回はCOVID-19診断と白血球数について
研究の内容
COVID-19に関する67の異なったルーチンの臨床検査を調べた21の研究をレビューしたものとなります。
これらの研究は、臨床検査がCOVID-19を特定するための正確性について調べたものとなります。
4つの研究には子供と大人の両方が含まれ、16の研究には大人のみが含まれ、1つの研究には子供のみが含まれていたものとなります。
中国で17件の研究が行われ、イラン、イタリア、台湾、米国でそれぞれ1件の研究が行われました。
データベースからのサンプルを使用したものを除いて、すべての研究は病院で行われました。
ほとんどの研究では、RT-PCRを使用してCOVID-19の診断を確認しました。
検査の精度を表すものとして、一般的に「感度」と「特異度」を使用して報告されます。
感度とは、検査によって正しく検出されたCOVID-19を持つ人々の割合です。
特異度とは、検査によって正しく識別されたCOVID-19を持たない人々の割合です。
感度と特異度が100%に近いほど、テストは優れていると言われるようになります。
治療を行うために必要なトリアージを実践するため、これらのテストは80%以上の高感度が求められます。
4つ以上の研究が特定の検査を評価し、それらの結果をプールして一緒に分析していました。
今回の分析では、感度と特異性の両方が50%を超えるテストは3つだけであることが示されました。
これらのうちの2つは、一般的な炎症マーカーと呼ばれるものでした。
・インターロイキン-6
・C反応性タンパク質の増加
3つ目はリンパ球数の減少でした。
リンパ球は白血球の一種となり、数が減少していると感染している可能性があります。
レビューアの結論
これらの検査は患者の一般的な健康状態を示し、一部の検査は炎症過程の特定の指標となる可能性がありますが、調査した検査はいずれも、COVID-19を正確に除外または除外するのに役立ちません。研究は特定の入院集団で行われ、将来の研究では、これらの検査が軽度の症状を持つ人々でどのように機能するかを評価するために、病院以外の設定を検討する必要があります。
まとめ
Stegeman I, Ochodo EA, Guleid F, Holtman GA., Yang B, Davenport C, Deeks JJ, Dinnes J, Dittrich S, Emperador D, Hooft L, Spijker R, Takwoingi Y, Van den Bruel A, Wang J, Langendam M, Verbakel JY, Leeflang MMG. Routine laboratory testing to determine if a patient has COVID‐19. Cochrane Database of Systematic Reviews 2020, Issue 11. Art. No.: CD013787. DOI: 10.1002/14651858.CD013787.