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This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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Targeted mass media interventions promoting healthy behaviours to reduce risk of non‐communicable diseases in adult, ethnic minorities【メディアの使い方】

Tuesday, February 2, 2021

IT



 今回は健康情報を拡散するためのマスメディアの効果について

以前、このブログ内にて健康情報を伝えるためのマスメディアの使い方に関する記事を複数書いたことがあります。

それらの記事を作成するために、参照にしたレビューでは「使い方次第では有用」というような情報や「ネガティブな情報が拡散されやすい」というような内容が目立っていました。

使い方を誤ると自殺者が増えてしまったテレビドラマなどもありましたので、本来メディアの使い方って難しいものなのでしょうね。

現状では、視聴率や利益を追求するような構成を感じさせる番組しかなく、健康情報に関しては根拠性の乏しい情報を平気で発信しているような始末。

すべてのものに根拠性を追求する困難さはありますが、根拠性に乏しければ適切な表現があるはず。

言いたいことは色々とありますが、紹介するレビューでは健康情報を拡散するためにマスメディアを使ったら?という検証を行っているものです。


研究の内容

6つの研究が対象となり、すべて米国からのものであります。

うち4つの研究は、アフリカ系アメリカ人を対象とし、2つの研究はラテン系または中国人の移民を対象としました。

研究のうち、4つは実験的(1693人のボランティア)であり、2つはコミュニティと都市全体で実行された大規模なターゲットキャンペーンの結果を報告しているものになります。

このレビューで得られた研究の結論は2016年8月までのものとなります。


少数民族グループを対象としたマスメディア介入が、一般的なマスメディア介入よりも健康行動の変化に効果的であるか、効果が低いかを結論付けるには不十分なものになります。


1つの研究で、禁煙をアドバイスする内容の小冊子を一般的に、対象となった人々の文化に合わせた内容の小冊子のいずれかを受け取った後、参加者の喫煙習慣と禁煙行動を比較した研究です。


この研究では、グループ間で喫煙行動にほとんどまたはまったく違いがないことを発見しました。


マスメディアの介入がない場合と比較した場合、対象を絞ったマスメディアの介入により、禁煙行動に関する問い合わせの電話が増える可能性がありますが、その後の禁煙行動への影響は不明となります。


この結論は、3つの研究からの得られたものに基づいているものです。


ある研究では、参加者はケーブルテレビで一連の12のライブ番組を視聴できるようにし、食事と運動を通じて、健康的な体重を維持する方法についての情報が得られるようにしました。


視聴しなかった女性と比較して、参加者は僅かな運動習慣の増加と、食生活の改善への行動に前向きな変化をみせたことを報告しました。


しかし、対象となった参加者の体重は、変化しませんでした。


別に行われている2つの研究では、喫煙者が禁煙をするためのアドバイスを得るために、禁煙活動をサポートする電話を宣伝した大規模なキャンペーンを行っていました。


キャンペーン期間中、対象者からの電話件数は大幅に増加していました。


このレビューでは、対象を絞ったマスメディア介入と、個人的な相互作用を追加したマスメディア介入も比較しました。

3つの研究に基づくこれらの発見は決定的ではありませんでした。


介入行動が名誉既存の可能性や、メッセージへの抵抗の増加などの悪影響を及ぼした可能性があるかどうかを、報告した研究はありませんでした。


レビューアの結論


入手可能なエビデンスは、少数民族の集団を対象としたマスメディアの介入が、一般の人々を対象としたマスメディアの介入よりも健康行動の変化に効果的であるかどうかを理解するには不十分です。介入なしと比較した場合、対象を絞ったマスメディア介入は禁煙ラインへの呼び出しの数を増やす可能性がありますが、健康行動への影響は不明です。これらの研究では、さまざまな要素の影響を区別できませんでした。たとえば、行動の変化に関するメッセージを聞いた場合の影響、少数民族グループへの文化的適応、より適切なマスメディアチャネルを介したターゲットグループへのリーチの拡大などです。新しい研究では、居住国の主要言語以外の第一言語を使用する少数民族に対する的を絞った介入を検討する必要があります。


まとめ 

マスメディアを使った介入では、人の行動を促すような結果が出ていましたが、その行動から健康への寄与が期待できるのかはわからないものになっていました。

この結果は、通販番組とかでダイエット関連商品が販売されていて、買ったはいいけど使っていない、というようなものをイメージしました。

企業としては、宣伝効果や売り上げという点では、それでもよいのでしょうが、情報提供者側の意図としてそれはありなのでしょうか?

提供者としては、目的に合わせてメディアを上手く活用すればよいのでしょうが、メディア側は何をどうみて効果測定などやっているのでしょうね?

メディアを使った結果、行動は促せるがその後の結果に繋がらないかも?ということを念頭に利用したいものですね。


Mosdøl  A, Lidal  IB, Straumann  GH, Vist  GE. Targeted mass media interventions promoting healthy behaviours to reduce risk of non‐communicable diseases in adult, ethnic minorities. Cochrane Database of Systematic Reviews 2017, Issue 2. Art. No.: CD011683. DOI: 10.1002/14651858.CD011683.pub2. 

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