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Supplement use among women experiencing hair loss【女性の脱毛とサプリメントの使用事情】

Friday, February 19, 2021

医療基礎知識



 今回は脱毛とサプリメント

紹介する資料では、脱毛症に悩む女性がどれだけサプリメントなどの脱毛対策を行い、幾ら使っているのか?ということについて調査されているものとなります。

現状と課題などの事情について解説していきます。


脱毛症とサプリメント


頭皮の脱毛が起きることは、多くの女性にとって当然のことながら苦痛を伴う悩みです。

そのため、脱毛症を経験した多くの人は、髪の毛と自信を取り戻すために、極端な努力を惜しみません。


著者の脱毛症専門クリニックでは、訪れた女性患者の多くが、

・タマネギジュース

・卵マスク

・カイエンペッパー

・モニスタットイースト感染症の坐薬

これらを頭皮の治療用として行っていることが報告されています。


さらに「脱毛サプリメント」をグーグルで検索すると、なんと1億3200万件の結果が得られることから、この症状はビジネス商材としても恰好の標的になっている現状もあります。


脱毛クリニックでの脱毛患者の回顧的分析では、患者の81%が女性であり、同時にサプリメントの使用率が高いことを示しています。

若い人たち(18〜39歳)で最も顕著であり、「髪/肌/爪」、またはビオチンとラベル付けされたものなどの、髪に対して期待される成分が含まれるサプリメントを服用している患者も、研究対象集団全体と比較して、使用されたサプリメントの総数が多いことがわかりました。


これだけ摂取されているサプリメントは、一般的に無害と考えられていますがリスクがないわけではありません。


FDAでは、安全性と有効性について調査することを許可されていない機関が認可したことにより、不十分な有効成分、微生物、重金属、および毒素などが含まれている報告があります。


脱毛サプリメントであるビオチンは、甲状腺刺激ホルモンやトロポニンなどに干渉することが示されており、女性における甲状腺疾患の高い有病率と非定型の心筋梗塞の症状と関連するのか懸念されています。


サプリメントを飲用することは、潜在的な健康上のリスクだけではなく、財布にまで影響します。


髪に良いとされるビタミンを含むサプリメントは、月額50ドルから100ドルの費用がかかる可能性があり、複数のサプリメントが使用される場合、費用は合計で年間1000ドルをはるかに超えます。

さらに、脱毛は慢性的で進行性であるため、費用は長期間に及ぶことで悪化していきます。


皮膚科医は、女性のための効果的な脱毛治療の欠如に日常的な苦労があるようで、妊娠中、または妊娠したい人はこの選択肢がさらに限られてきます。


Burns LJ, Senna MM. Supplement use among women experiencing hair loss. Int J Womens Dermatol. 2020;6(3):211. Published 2020 Feb 5. doi:10.1016/j.ijwd.2020.01.002


まとめ 

へぇ~ぐらいな内容となっていますが、これらから思うこととして、サプリメントに対する過剰な期待が見え隠れしていることです。

言葉では知っていても、直面する悩みに対して効果的であると言われたサプリメントに対してどのような印象を持つのか?ということ。

流されるままに飲み始め、1か月、或いは数週間経っても何の変化もないから止める人や、冷静にサプリメントに対する反応などを調べてから考える人など。

一部のサプリメントを除き、有益である作用が望めるものは少ないという認識でもあるため、脱毛症のような深い悩みになる症状などは、専門機関に行って対処した方が早いし、長期的にみたコストも少なくなる可能性はあります。

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