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Sunscreens: UV filters to protect us【UVケアと成分とリスク】

Friday, February 19, 2021

皮膚



今回は日焼け止めについて

肌の機能維持や美容上の観点から、日焼け止めを使った対策は一般的なものです。

美容に関心のある人や肌トラブルを持つ人ならば、肌に対する害を懸念して使用する商品の成分までしっかりと確認したりもします。

塗るだけで簡単に出来る日焼け止めですが、紫外線対策は出来るがデメリットはあるのか?と思ったことがあります。

これらの点からメリットとデメリットに関する研究がありましたので、簡単に紹介していきます。

成分の安全性など


2019年2月時点で、FDAは日焼け止め製品に使用されている22種のUVF化合物を認知、安全性に関する分類を定めました。

・GRASE(カテゴリーI)

・非GRASEであるもの(カテゴリーII)

・必要な評価分類(カテゴリーIII)


しかし、幾つかの化合物は調査待ちのため、未分類となっていたそうです。


この時、2つのUVF剤

・二酸化チタン(TiO2)

・酸化亜鉛(ZnO)

は、GRASEカテゴリー Iとして指定。


20種のUVF化合物は、殆どがヨーロッパで承認されてますが、GRASEカテゴリーⅡとして分類され、販売前にFDAの新薬承認申請で承認を取る必要があるとのこと。


これらの20種のUVFのうちの2種で、

・アミノ安息香酸

・サリチル酸トロラミン

は非GRASE-カテゴリーIIとして分類された。


結果、米国で日焼け止め製品として販売許可はおりませんでした。


理由として、PABAはアレルギー性接触皮膚炎、衣類を汚す傾向に加え、一部の人に内分泌異常、特に甲状腺活動の変化を引き起こすことが判明しました。


また、関節炎や筋肉痛を和らげるために、一部のOTC局所鎮痛薬に含まれる成分であるサリチル酸トロラミンもUVBUVFです。


しかし、サリチル酸トロラミンは皮膚を越えて下層組織に全身的に吸収される可能性があり、サリチル酸によるサリチル酸の血清濃度の上昇につながる可能性があります。


未分類の成分として、

・ローソン+ジヒドロキシアセトン

・DEAメトキシシンナメート

・ジガロイルトリオレート

・レッドペトロラタム

とあります。


そして、日焼け止め製品に通常使用されていない他の多くの化合物とともに、これらの薬剤に関連するヒトおよび環境毒性を示すものもあります。


2019年時点で提案中のもので、現在販売されている12種のUVF化合物は更なる研究が必要とされました。

・アボベンゾン

・シノキサート

・ジオキシベンゾン

・エンスリゾール

・ホモサレート

・メラジメート

・オクトクリレン

・オクチノキサート

・オクチサレート

・オキシベンゾン

・パジメートO

・スリソベンゾン


また、FDAは吸入リスクや可燃性のリスクの点から、スプレーおよび粉末製剤中のすべてのUVF成分の毒性に関するデータが欠如していることに懸念を表明しています。


そして、防虫成分も含む日焼け止め製品も更なる研究が必要だと考えられています。



米国よりもヨーロッパ諸国の方が、より効果的な日焼け止め成分の研究が進んでいるそうです。

理由として、FDAの承認や安全性を確かめる試験などのプロセスに時間を要するからだ、と説明されていました。



使用方法と効用


米国皮膚科学会によれば、日焼け止めは安全で効果的な日焼け対策と考えられます。


紫外線対策として、

・午前10時から午後2時までは日陰を探す

・長袖シャツ、ズボン、つばの広い帽子、サングラスの着用

・衣服で覆われていない領域にSPF30以上の日焼け止めを塗布

・UV対策された服

といったことが挙げられています。


SPF 30以上のUVA光線とUVB光線の両方から保護し、耐水性のある日焼け止めの使用で、

・皮膚癌の発症リスク減

・日焼けの発生率、重症化の減少

・老化の兆候を予防

といったことが期待できます。


SPFとしても知られている日焼け止め係数は、日焼け止め効果の尺度であり、主にそれが提供するUVB保護の量に関連しています。


例えば、SPF30の日焼け止めを使用すると、日焼け止めを使用していない場合と比べて、日焼けに30倍のUV曝露が必要となります。


塗布するタイミングとして、外出する15分前に使用し、全身を適切に覆うためには、1オンス(約2杯)の量が必要と考えられます。

持続的な保護のためには、2時間毎に塗布し、水泳の直後、および過度の発汗の後に再度塗布する必要があります。


そして、多くの化粧品にUVFが追加されますが、UVAとUVBの両方の放射線に対して適切な保護を提供する化粧品は、稀であると考えられています。


化粧品のみでは保護が不十分となり得るため、適切に日焼け止め対策が行われる必要はあります。


リスク面

2019,2020年に発表された研究では、時間と範囲の適用を満たすために、最大使用条件下で適用されたUVF剤の血漿濃度を測定しました

これらの研究では、7つの市販品に含まれるUVF成分でテストされました。

・アボベンゾン
・オキシベンゾン
・オクトクリレン
・ホモサレート
・オクチサレート
・オクチノキサート
・エカムスル

これらの成分は全身に吸収されていることを示しましたが、全身毒性の証拠を提供されず、日焼け止めの使用を妨げるべきではないと明確に述べられていました。


日焼け止めの使用にあたって、よく擦っても顔の日焼け止めが完全に消えない、または歌舞伎役者のような微妙な白い色合いが肌に残る人もいます。

この残余の蒼白は、目立つことがよくあります

また別の懸念点としては、日焼け止めの上にメイクアップを適用すると、「ピリング」現象につながることです。


これは異なる製品を肌に塗ると、均一で滑らかな表面を作るのが難しいことがよくあります。

これにより、剥離やピリングが発生する可能性があります。


現在、多くの顔用日焼け止め製品が、着色されていますが、すべての色合いと肌の色合いマッチングするわけではないため、カラーマッチングが困難です。


また、着色された日焼け止めは衣類に付着し、汚す可能性があります。

しかし、色付きの日焼け止めだけが、衣類を汚す可能性があるわけではありません。


化学的、物理的な日焼け止めの両方が残留物を残す可能性がありますが、二酸化チタンや酸化亜鉛などの物理的なブロッカーの量が多いものは、衣類にこすりつけられ、チョークの粉のような汚れを残す可能性があります。


そんな中で、パウダーブラシオンの日焼け止め製品は革新的であると考えられています。

再塗布するにも最適で、簡単に塗布でき、メイクアップの上にうまく溶け込みます。


一方で、刺激性、またはアレルギー性接触皮膚炎を引き起こす可能性のある、多くの添加成分が含まれていることに注意する必要があります。


化学的成分の日焼け止めはこれらの懸念があり、UVA効果のあるオキシベンゾンでは、刺激性、アレルギー性接触、または光接触性皮膚炎を引き起こす原因となる理由の1つです。


また、光アレルギー反応を引き起こす可能性のある他の日焼け止め剤には、

・桂皮酸塩

・ジベンゾイルメタン

・ベンゾフェノン

とあります。


また、FDAでは生後6か月未満の乳児に対する日焼け止めの使用は推奨されていません。

これは、前述した血中に吸収される話と承認を得られていないことが影響されているからだそうです。


Sabzevari N, Qiblawi S, Norton SA, Fivenson D. Sunscreens: UV filters to protect us: Part 1: Changing regulations and choices for optimal sun protection. Int J Womens Dermatol. 2021;7(1):28-44. Published 2021 Jan 23. doi:10.1016/j.ijwd.2020.05.017


まとめ 

これまでの記載は、薬用成分などの法律の違いから日本では異なったりする話にはなります。

紫外線量なども違ったり、人種の違いなどでこれらのことすべてが、すべての人に適応するかは考える必要はありますが、少なくとも米国では多くの人種の人たちが暮らしていることから、私らでも参考に出来るとは思っています。


塗り方や成分、アレルゲンなどの話など、関連する人にとっては身近な内容となりますので、それらを再度確認することは出来ます。

ウイルス感染対策も大切ですが、こういったケアも忘れないようにしましょう。

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