KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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Interventions for female drug‐using offenders【薬物使用に対する介入】

Monday, February 1, 2021

心理学



今回は薬物使用による犯罪者の治療について 

刑事司法制度にお世話になってしまう、女性犯罪者の薬物依存や使用への介入を、レビューしたものを紹介します。

この内容は一般的に、誰かが何かをするために役に立つ、というよりは、医療従事者向け、本人、本人の家族や友人などの当事者の身の回りの人にぐらいしか役に立たない気もします。

しかし、何らかの社会活動を行っている限り、これらのお世話になっている人もいる、と考えればこれらの治療成果やどれぐらい大変な治療なのかを知るというのも、役に立ちそうだと思い紹介します。

研究の内容


2560人の参加者を含んでいる13件の試験をレビューしたものとなります。


13件の試験には、主に米国で実施された2つの介入のうちの1つにランダムに割り当てられた参加者が含まれる内容となります。


研究は刑務所と地域社会で調査されたものとなります。


研究は、多種の介入、または治療と比較して、さまざまな異なる介入を調査したものとなります。


・参加者が共同の症例管理介入した場合、通常の治療と比較して、薬物使用、再収容を減らすことにほとんどまたはまったく違いがない可能性があります。


・参加者がブプレノルフィンを服用している場合、プラセボと比較して薬物使用が減少するかどうかは不明となります。


・参加者が刑務所からのブプレノルフィンのプレリリースを服用する場合、服用しない場合と比較して、薬物使用または犯罪活動の削減にほとんど違いがない可能性があります。


・参加者が対人関係療法介入をした場合、心理教育的介入と比較して、薬物使用の再発を減らすことにほとんど違いがない可能性があります。


・参加者がアクセプタンス&コミットメントセラピーに従事する場合、待機リスト管理と比較して、薬物使用/薬物使用への欲を減らすことにほとんど違いがない可能性があります。



・参加者が治療共同体介入と比較して認知スキル介入をしている場合、それがその後の薬物使用の減少、再逮捕、犯罪活動または薬物関連の犯罪を引き起こすかどうかは不明となります。

しかし、再逮捕を減らす可能性があるという結果もあります。


・参加者が標準的な治療法と比較して認知スキルに従事している場合、その後の薬物使用を減らすかどうかは不明となります。


・参加者がPCによる単一セッションで介入した場合、対面の症例管理と比較して薬物使用の削減にほとんど違いがない可能性があります。


・参加者が弁証法的行動療法と症例管理に従事している場合、健康増進計画と比較して、その後の薬物使用が減少するかどうかは不明です。


・参加者が治療共同体プログラム介入をした場合、仕事の解放プログラムと比較して、その後の薬物使用と犯罪活動を減らすかどうかは定かではありません。


・参加者が釈放時に集中的な退院計画介入をした場合、刑務所のみと比較して、その後の薬物使用と犯罪活動をおそらく減少させない可能性があります。


資金源はすべての研究によって報告され、政府および研究/慈善団体が含まれていました。



レビューアの結論


研究は、比較のタイプ、結果の測定、および少量のサンプルについて高度な不均一性を示しました。治療法の説明が必要です。逮捕の1つの結果(仮釈放違反なし)で、認知行動療法(CBT)を治療共同体プログラムと比較した場合に有意な減少が確認されました。しかし、他のすべての結果については、どの介入も効果的ではありませんでした。エビデンスの確実性に関する信頼の精度を高めるには、より大規模な試験が必要です。


まとめ 

認知行動療法以外のプログラムによる介入の結果は微妙だったといったものでした。

ここでも認知行動療法の利点がある可能性がわかったということになりましたが、認知行動療法とは何か?と思われるかもしれません。

色々と種類がある手法なのですが、端的に言うと、自分の思考に対する関わり方を変える、というような方法になってきます。

詳しく書くと別記事になるぐらいですので、またの機会に。

というわけで、自然に過ごしていたって時間だけで解決できたりするものでもないので、周囲の理解、必要な協力などがあって、やっと薬物使用による依存などの治療は出来るのだと思われます。

使用しない!という教育はされていますが、使用したらどうなる?とか具体的な説明をしてくれているテキストは少ないものです。

どうなるのか?の過程や結果を詳細に知っていれば、それほど興味を惹くものでもないような気もします。


Perry  AE, Martyn‐St James  M, Burns  L, Hewitt  C, Glanville  JM, Aboaja  A, Thakkar  P, Santosh Kumar  KM, Pearson  C, Wright  K. Interventions for female drug‐using offenders. Cochrane Database of Systematic Reviews 2019, Issue 12. Art. No.: CD010910. DOI: 10.1002/14651858.CD010910.pub3. 

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