今回は腹部脂肪除去のための超音波療法について
簡単に痩せることが出来るなら、どんなに良いことだろうと誰もが思うはずです。
実際には太ることも、痩せることも相応の時間をかけて行われるものなので、簡単に痩せる方法というものは、神話であるかのような認識もしているはずです。
紹介するレビューは、実測値に基づいた結果において、心理的にどう影響しているのか？ということについて調べられたものです。
研究の内容
参加者はSNS広告などで集められた、座りがちな18~30歳の女性で健康的な計30人を対象としたものです。
BMIは平均26,施術領域の脂肪の厚みが2.6cm程度の状態となっていました。
3か月間、参加者は実験群、対照群、プラセボ群とに分けられ、対象部位に超音波治療を施されました。
それぞれの参加者は、実験前4時間は絶食していました。
実験群は、20分間の施術を10回行うかたちをとり、超音波の設定は3MHzの周波数に合わせられていました。
参加者の満足度などを評価するために、体重計、VAS、血圧、心拍数、ウェストとヒップの測定と、施術部位を撮影するなどのことを行っていました。
結果から、プラセボ群や対照群と比較しても、実験群が有意たる差は得られていないにも関わらずに、写真による変化の満足度は高かったことがわかりました。
討論
著者による討論では、以下のような点が議論されていました。
・超音波療法による生理的な作用の理論があっても、心理的要因の満足度が高いことから、治療におけるプラセボ効果が顕著に表れていることが示されている。
・治療の強度や頻度の変更により、異なった結果が得られる可能性はある。
・別の研究では、バイポーラ高周波や超音波キャビテーションによる対象部位の変化に正の反応があったため、これらの機器の生理的反応を追跡調査する必要はある。
・介入後の長期的なフォローアップがなかった。
・月経周期のコントロールがされていなかった。
・対象部位を腹部のみと限定していた。
という点が討論されておりました。
まとめ
実際に治療法の効果については、色々と考えないといけないことがあった内容でしたが、実験群の60%は満足していたという結果もありました。
写真によるものが決め手となりましたが、皆さんは如何ですか？
美容系などの前後写真で変化がわかりますか？
正直なところ、私はあれがとても苦手で、ウォー〇ーを探せ！よりも難易度の高い間違え探しをしている気分です。
本人が満足したならいいじゃん、と思いもしますが、自分ならやるのか？と考えさせられる結論となっていました。
Jaqueline Santos Silva Lopes, PhD, Sinara Pereira dos Santos, BSc, Lívia Maria Borges de Almeida, BSc, Ariadne Pereira Kayser, BSc, Elcilene Franciele Oliveira Reis, BSc, Ketelly Alves de Oliveira, BSc, Mirella Carina do Amaral Queiroz, BSc PhD, Luaneia Pereira da Silva, BSc, Ana Beatriz Ferreira Marques, BSc, Bethânia Monteiro da Silva Borges, BSc, Aline Castilho de Almeida, PhD, Efficacy of Ultrasound for Localized Fat Treatment on Clinical and Psychological Outcomes: A Randomized, Single-Blind, Placebo-Controlled Clinical Trial, Aesthetic Surgery Journal Open Forum, Volume 2, Issue 2, June 2020, ojaa012,
