今回はマスクによる皮膚を保護する方法について
COVID-19のパンデミックにより、マスクを着用して外出することになっていますが、巷でも言われていますのがマスクによる皮膚トラブルです。
これは、マスクの種類などにより回避することも出来なくもないですが、気密性の高いマスクを装着するとなると、皮膚の保護が難しくもなってきます。
紹介する研究では、どんな対策をすればマスクから皮膚を守れるのか?ということを調査していました。
研究の内容
医療従事者にとってマスクの着用は不可欠となっていますが、N95マスクを長期間使用すると、発疹、感染症、色素沈着、潰瘍、瘢痕などのさまざまな皮膚合併症を引き起こす可能性があります。
マスクの長期使用により皮膚が損傷した画像は、SNSでも共有されています。
損傷のパターンは類似しており、最も多いのはマスクとの接触点である頬骨の鼻梁と頬に影響があります。
対策として、鼻と頬の圧力を軽減するために、簡単に入手できるメイクアップコットンパッド(MCP)の実用化を推奨しています。
1.正中線上のMCPの下縁から、はさみで1.5cmの垂直切開を行います。
2.切開は両側に水平に1cm切ります。
3.断面は上縁に向かって湾曲し、MCPの最も深い点で外側の端から1cm、両側の正中線に対して横に1cm、1.5上端からcm下に切られます。
最後に、鼻の付け根から頬まで伸ばしたMCPを固定するために、低刺激性のサージカルテープで固定します。
N95マスクを装着した後、マスクの上縁をテープで皮膚に固定します。
サージカルテープで固定する理由として、
(1)マスクのエッジとSPの翼を皮膚にまとめて固定するため
(2)マスクの効果を高めるため
(3)マスクのズレを防ぐことにより、眼鏡が曇る可能性を減らす。
まとめ
マスクが当たる部分の皮膚を保護するために、クッション材を貼るってやつになりますが、素材としてコットンとサージカルテープを使ったという研究になりました。
研究では、86人の医療従事者に試してもらったところ、全員から好評だったようです。
マスクに貼るよりは、皮膚に直接貼った方がフィット感も増すことから、コチラの方が望ましいのかもしれませんが、一般の人がやるには見た目的な部分で嫌厭するかもしれません。
しかし、感染の機会が多い職場で働く人にとっては有効かと思われますので、やってみては如何でしょうか?
Cabbarzade C. A Practical Way to Prevent Nose and Cheek Damage Due to the Use of N95 Masks in the COVID-19 Pandemic. Aesthet Surg J. 2020;40(10):NP608-NP610. doi:10.1093/asj/sjaa167