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A cross-sectional study of website claims related to diagnoses and treatment of non-musculoskeletal conditions【範囲外の治療宣伝問題】

Sunday, February 28, 2021

医療基礎知識



 今回はカイロプラクティックと宣伝について

カイロプラクティックが対象となった研究ですが、他の補完医療でも同様のことが言えるのでは?と思ったため紹介します。

内容は、カイロプラクティックが適正範囲となる疾患などを飛び越えて、○○の症状の原因は筋肉の調整で治る、といった誤った内容をwebサイトに記載してるのでは?を調査したものです。


研究の内容と結果

この横断的研究では、代表的なサンプルに関するデータが、デンマークのカイロプラクティッククリニックのウェブサイトから収集されたものとなります。

ウェブサイトからの非骨格筋に関する情報が分類されました。
それぞれの非骨格筋について、診断の存在を正当化する明確な説明が利用可能であるかどうか、そしてそれが何を言ったかが注目されていました。

これらの説明は、デンマーク国防授権法で定義されているカイロプラクティックの実践範囲との一致、または不一致に従って評価および分類をされていました。


デンマークのカイロプラクティッククリニックから、139(57%)のWebサイトのランダムサンプルを含んだものを対象とした結果、サンプリングされたWebサイトの26%は、カイロプラクティックの実践範囲と一致するが、明確な説明を伴なっていない症状の状態を言及していました。

乳児、子供のケアの宣伝と、非骨格筋系障害の宣伝治療(適切な説明なし)との間に正の関連性が観察されました。


解説

デンマークのカイロプラクティック院に書いてある文言を調査したものです。

上述の割合で、筋肉や骨格と関連の少ない、またはない症状まで治療対応する内容が記載されていたとのことです。

例えばですが、日本でいう接骨・整骨院が急性外傷(骨折・脱臼・筋挫傷)とは関連のない、婦人科系疾患や悩みなどに対して、説明がない、或いは関連しない説明で治療できることを記述している、と似たようなことです。


研究では、記載されているwebサイトの院に在籍するカイロプラクターのバックグラウンドなどを調べてみたりしていました。

院の規模やカイロプラクターのバックグラウンドは、この事柄と関連がない、との結果でしたので、本人のリテラシーに依存しているのかもしれません。


まとめ

日本でもあるあるな話なので、何か共通点はあるのか?と思いましたが、調査されたものによれば施設や個人の出土に関連性はないとのこと。

こういった誤解を招くような内容を宣伝したwebサイトの作者のリテラシーなのか、なんなのかはわかりませんが、それぞれの専門家が専門外の枠を飛び越えて業を行うには法を順守する必要があります。

日本では、接骨・整骨院や鍼灸院といった開設には、届け出が必要となってきますが、民間資格となってくるとこういった話は無くなります。

よってやりたい放題な現状があり、過剰な文言が宣伝として謳われるようになってきます。

思わぬ被害に会わないようにご注意を、ということと、医療従事者は過度な宣伝や業務範囲を理解した宣伝をするように、ということで。


Jensen RK, Agersted MEI, Nielsen HA, O'Neill S. A cross-sectional study of website claims related to diagnoses and treatment of non-musculoskeletal conditions. Chiropr Man Therap. 2020;28(1):16. Published 2020 Mar 30. doi:10.1186/s12998-020-00305-w

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