今回は腰痛の治療評価に関するエビデンスについて
腰痛の治療にあたる人向けである内容にはなります。
しかし、腰痛に悩まされている人にとっても何を基準に診ているのか?
そして何処まで治療をしなければならないのか?などが参考にはなるかと。
それでは最新のガイドラインの記載されている内容を、抜粋し紹介します。
参照にしたガイドラインの概要解説
1999~2008年に発表された腰痛治療に関するレビュー86編から採択され、
66種類の疼痛評価、身体機能評価、職場復帰などの項目を使用していた。
これらから、腰痛に関する評価は一択化されておらず、2009年までに発表された論文から
28種類の評価方法があった。
しかし、これらの評価方法から最も根拠たる方法を1つに絞ることは出来なかった。
↑この文までガイドラインに記述されている分を解説していますが、
医療機関によっては腰痛に対する評価が疎らであることがわかります。
では以下でどのような評価方法があるのかを紹介します。
評価方法
・疼痛強度尺度
・健康関連QOL尺度
といった考え方が主としてあります。
これらの考えを組み合わせたりすることで、腰痛治療評価が行われています。
痛みの強さはNRSとVASで評価されます。
そして健康関連QOL尺度は、身体的、社会的、心理的、感情的などの健康に関連する項目をアンケートにて評価するもの。
腰痛と言えども急性期、亜急性期、慢性期と言った腰痛もあれば、
非特異的な腰痛や、椎間板性などの多々な原因の腰痛があります。
これらの種類から一貫した評価法を用いるのではなく、それぞれに適した評価法が用いられています。
その例たちを記述していきます。
・腰痛特異的尺度→RDQ,ODI
RDQは24の設問に回答する形で、点数が少なければ改善方向に、24点に近ければ疼痛が強いというようなもの。
ODIは10項目の設問に、6通りの回答が用意されています。
50点満点で100%表示された点数が高いほど悪い状態である。
上述の2つを比較するメタアナリシスでは、僅かにRDQの方が信頼性が高いとのこと。
まとめ
腰痛を評価するためには、こういった評価方法が用いられており医療者によってそれもバラツキのある使用状況であることはわかって頂けましたでしょうか?
どう捉えるのかは個人差がありますが、正直24の設問もあるとうんざりしたりするのが私です。
恐らく適当に回答してしまうでしょう。
しかし、そのような考えでいる、ということは医療者と患者のコミュニケーションが不足しており、何故そのような設問をしているのか?という意図が伝えきれていないことも考えられます。
良い状態にするためであれば、適当にこれらの評価は付けずに理解してもらいながらしたいもの。