今回は鈍的外傷患者の胸腹部損傷を診断することについて
外傷を負った時に、何処に損傷を受けているのか?ということを検査する必要はあります。
鋭利な刺し傷などは明確に目印がありますが、鈍的な外傷の場合は中々に判り辛いもの。
研究内容
このレビューには8635人の参加者による34の研究が含まれていました。
報告されたポイントオブ超音波検査(POCS)の精度は、人口と罹患した身体領域に強く依存していました。
腹部外傷の場合、POCSの感度は0.68(95%CI 0.59〜0.75)、特異性は0.95(95%CI 0.92〜0.97)でした。
胸部損傷の場合、感度と特異度は0.96(95%CI 0.88〜0.99)および0.99(95%CI 0.97〜1.00)と計算されました。
結論
胸腹部鈍的外傷が疑われる患者では、陽性のPOCS所見は治療決定の指針として役立ちます。ただし、腹部外傷に関しては、負のPOCS試験では負傷が除外されないため、CTなどの参照テストで検証する必要があります。これは、POCSの感度が低い小児トラウマでは特に重要です。混合集団での少数の研究に基づいて、POCSは胸部損傷の感度が高い可能性があります。これは、胸部外傷を診断するためのPOCSの正確性を確認するための大規模な確認試験を保証します。
まとめ
この内容で言う感度とは病気の人を検出すること、特異性とは病気の人でないことを検出すること。
それらを踏まえると研究結果のPOCSの成果は良さそうにも見えるものでした。
救急部などでは常設しているかもしれませんので、今更?みたいな紹介ですが、
やっぱり超音波使えるところでは活躍できるのか~と思ったので。
Stengel D、Leisterer J、Ferrada P、Ekkernkamp A、Mutze S、Hoenning A.鈍的外傷患者の胸腹部損傷を診断するためのポイントオブケア超音波検査。Cochrane Database of Systematic Reviews 2018、Issue12。Art。番号:CD012669。DOI:10.1002 / 14651858.CD012669.pub2。