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【COVID-19】医療従事者を守るためのマウスウォッシュと点鼻薬のエビデンスについて

Wednesday, January 20, 2021

感染症



 今回はCOVID-19感染と予防対策について

感染の予防策としては、人と人の距離を保つ、手洗い、飛散する液滴を防止するマスクを着用する、液滴を70%エタノールや次亜塩素酸ナトリウム水などの消毒液で拭き取るといった方法が施行されています。

現在それらが実行されているかはわかりませんが、うがいと点鼻薬にて感染拡大を阻止するといったことも方法の1つです。

紹介する研究では、うがいと点鼻薬の状況下に応じた有効性などを検証しているものがあったため、今後のCOVID-19パンデミックによる生活の中に使える内容だと思います。


研究の内容

COVID-19感染の疑いがある、感染が確認された患者に点鼻薬と抗菌マウスウォッシュを提供して、症状の転帰を改善し、治療に携わる医療従事者の保護を目的とした研究です。


進行中の16の研究から、計1,250人を対象とされたものをレビューしている研究です。

研究のうち14件はランダム比較化試験を採用しているため、ある程度の信頼性があるものが行われています。

それらの結果から、点鼻薬と抗菌マウスウォッシュがCOVID-19に関して、利点とリスクに関するエビデンスは確認されていないとのこと。



次は、COVID-19感染の疑いがある、感染が確認されていない患者に点鼻薬と抗菌マウスウォッシュを提供して、飛沫感染から医療従事者の保護を目的とした研究です。

このテーマに関しては、進行中なものも研究完了したレビューがないため、この手法が患者と医療従事者に対して何らかしらの利点とリスクがあることに関しては不明となります。



最後に、COVID-19感染の疑いのある患者に対応する医療従事者に、点鼻薬と抗菌マウスウォッシュを提供した場合、保護することは出来るのか？という研究です。


2件のランダム比較化試験と1件の非ランダム比較化試験をレビューした結論としては、この手法が医療従事者に対して利点とリスクがあることに関して不明となります。



何故この研究が行われたのか？

COVID-19の感染経路として、飛沫を介して人から人へと広がることが確認されており、これらの飛沫などが医療従事者に付着し、感染するリスクがあるためです。

PCR検査だけではなく、呼吸器疾患患者を対応する際に、呼吸を補助する装置を着用しなければならないとき、歯科治療を行っているときに感染する可能性はあります。

これらに対して、抗菌作用のあるマウスウォッシュなどを使用することによって、ウイルスやバクテリアを除去する作用のあるものでは、COVID-19感染拡大に対して何らかしらの効果が期待されたため、その検証が行われました。


まとめ

根拠性はないため、じゃあやらない！というよりは、他に予防する策がなければやるしかない状態になることもあります。

液滴が粘膜にふれ感染を予防するためには、物理的手法で保護することもそうですし、COVID-19に働きが薄くとも他のウイルスなどに対して効果があるかもしれません。

そういった点ではマウスウォッシュや点鼻薬を使用するという考えもありかと。



Burton MJ、Clarkson JE、Goulao B、Glenny AM、McBain AJ、Schilder AGM、Webster KE、Worthington HV COVID-19感染が疑われる、または確認された患者に抗菌マウスウォッシュ（うがい）と点鼻薬を投与して、患者の転帰を改善し、それらを治療する医療従事者を保護します。システマティックレビューのコクランデータベース2020、第9号。アート。番号：CD013627。DOI：10.1002 /14651858.CD013627.pub2。

Burton MJ、Clarkson JE、Goulao B、Glenny AM、McBain AJ、Schilder AGM、Webster KE、Worthington HV COVID-19感染が疑われる、または確認されていない患者にエアロゾル生成手順（AGP）を実施する際に、医療従事者を保護するための抗菌マウスウォッシュ（うがい）および点鼻薬。システマティックレビューのコクランデータベース2020、第9号。アート。番号：CD013628。DOI：10.1002 /14651858.CD013628.pub2。

Burton MJ、Clarkson JE、Goulao B、Glenny AM、McBain AJ、Schilder AGM、Webster KE、Worthington HV COVID-19感染が疑われる、または確認された患者を治療する際に、医療従事者がそれらを保護するための抗菌マウスウォッシュ（うがい）および点鼻薬の使用。システマティックレビューのコクランデータベース2020、第9号。アート。番号：CD013626。DOI：10.1002 /14651858.CD013626.pub2。

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