今回は補完医療提供施設でCOVID-19を診断?について
紹介する研究では、臨床症状のみでCOVID-19感染の有無を確認することを調査していました。
実際に、感染を確認するためには各種検査や専門医による診断が必要にはなりますが、臨床現場でCOVID-19の兆候を察することが可能なのか?について紹介します。
研究の内容
16の関連研究から7,706人を対象としてもので、27個の兆候と症状を評価しました。
しかし、兆候と症状の組み合わせを評価したものはありません。
7件の研究は病院の外来診療所(2,172人の参加者)で、4件の研究は救急サービス(1401人の参加者)で行われたが、プライマリーケアセンターで行われた研究はありません。
また、子供を含む研究はなく、高齢者に焦点を当てた研究は1つだけでした。
これらの研究では、軽度と中等度のCOVID-19感染による肺炎と、COVID-19感染による重症度の高い肺炎を明確に区別していなかったため、両方の条件の結果をまとめて示しています。
結果は、COVID-19感染による参加者の少なくとも半数が咳、喉の痛み、高熱、筋肉または関節の痛み、疲労、および頭痛を持っていたことを示しています。
但し、咳や喉の痛みはCOVID-19を持たない人にもよく見られたため、これらの症状だけではCOVID-19の診断にはあまり役立ちません。
高温、筋肉または関節の痛み、疲労、および頭痛といった症状が確認された場合は、COVID-19疾患の可能性があるという結果に。
これまでの感染者の特徴から、軽度のCOVID-19感染場合は、咳、喉の痛み、高熱、下痢、頭痛、筋肉や関節の痛み、疲労、臭いや味覚の喪失を訴えていることがありました。
Covid-19感染による肺炎の症状には、息切れ、食欲不振、混乱、胸部の痛みまたは圧迫、および高温(38°Cを超える)が含まれます。
レビューアの結論
このレビューに含まれる個々の兆候と症状は、診断特性が非常に悪いように見えますが、これは選択の偏りと研究間の不均一性の文脈で解釈する必要があります。現在入手可能なデータに基づくと、兆候や症状の有無も、病気を確認または除外するのに十分なほど正確ではありません。COVID-19疾患の初期の症候群像を評価するために、兆候と症状の組み合わせを調べて、プライマリケアセンターまたは病院外来サービスに通う選択されていない集団で、前向き研究が緊急に必要とされています。これらの研究の結果は、その後の経営判断の基礎として役立つ可能性があります。自己隔離やさらなる診断テストのための患者の選択など。匂いの感覚の喪失など、潜在的により具体的な症状に関するデータも必要です。高齢者の研究は特に重要です。
まとめ
若干使えそうな指標になる項目が挙げられましたが、これらを補完医療関連施設で活用するなれば、これらの兆候を除外してから、(この研究では感度50%以上、特異度不明)通常施術にあたればよいのではないでしょうか?
心配ならば、保健所に相談する、専門医に受診してもらうなどの対応が求められます。
研究は医療機関を対象にしていたために、日本の法律上診断行為が許されていない補完医療関連施設に従事している医療従事者は、最低限としてこれらを把握してても良いのかと。
※検査の感度と特異度の話が分からない人は、本ブログMenuの整形外科徒手検査法で解説していますので、ご覧ください。
Struyf T、Deeks JJ、Dinnes J、Takwoingi Y、Davenport C、Leeflang MMG、Spijker R、Hooft L、Emperor D、Dittrich S、Domen J、Horn SR A、Van den BruelA。患者かどうかを判断するための兆候と症状プライマリケアまたは病院の外来患者の設定で提示することはCOVID-19病を持っています。Cochrane Database of Systematic Reviews 2020、Issue7.Art。No.:CD013665。DOI:10.1002 /14651858.CD013665。