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【casereport】腸脛靭帯炎の概要と症例について

Monday, January 4, 2021

整形外科

今回は腸脛靭帯炎について

腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)とは、大腿骨(だいたいこつ)の隆起を通過する腸脛靭帯が繰り返し動作の摩擦を受ける環境から発生する症状のこと。

ランニング時に多いとは言われているが、そうでもないこともあるため内容について紹介します。

どんな時に起きるのか?

・ランニング、競輪などの競技者に多い。

・繰り返しによる損傷なため、オーバーユースなども考慮されるが原因は他にもあります。

どんな特徴?

・腸脛靭帯の短縮が要因の1つなので、大腿筋膜張筋と大殿筋の短縮が基になっているとも考える。

・O脚、脛骨の内捻などの骨軸の異常がきたしている場合、発症リスクが高い。

・本症を発見するのに、腸脛靭帯摩擦テスト(grasping test)がある。
他にはsquatting testから発見することもできる。

・予防には腸脛靭帯のストレッチングが有用である。

・本症の鑑別疾患として、外側半月板損傷が挙げられる。

症例

・38歳 男性

競輪選手。

2か月前より、右膝外側部に違和感があり、大腿骨外側上顆に運動痛と圧痛を認めた。
理学所見により陽性となり本症と判断された。

MRI検査でも確認され本症の確定診断がおりた。

まとめ

ランナーズニーとも呼ばれ、あたかもランニング時にしか起きないような認識をしている人もいますが、上記に説明した通りの特徴です。

原因がはっきりとしているため、予防法は明確ですが、アライメント異常に関しては自己判断が難しいです。

気になる方は専門家に診てもらい、改善までしていたほうが予防になります。

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