今回は病気を治すための神頼みについて
当事者の方達には水を差すような結論が
示されている論文を見つけちゃったので紹介します。
少なくとも身内や友人が健康的な障害があった時に
祈ることって経験したことありませんか?
研究の内容は?
紹介する論文の研究では10件の試験、7,646名を対象にしており、
病気中、手術後、入院中、疾患に関しては様々と一般的な環境で行った研究です。
元々、この介入は信仰として、個人や集団が困っている人のために神に請う行為のことです。
結論は?
結論としては全体を通して祈願してもらった人、してもらっていない人を比較しても
病気の回復、生命予後の有意差はなかった。
また祈願を受けていない患者群では、術後の合併症などの発生率が有意に高い。
祈願をされていることを知っている、知らない患者群では、
知らない患者の方が手術後の合併症が有意に少なかった。
まとめ
さらに論文のレビューアは、神頼みに有意差があるような効果はなく、エビデンスレベルも低い。更なる研究をすれば結論は変わるかもしれないが、
そんな時間を使うぐらいなら別の方法を探したほうが有益だ。
とコメントしていました。
日本人は「気持ち」ということを大事にしている文化があるので、
エビデンスにないから神頼みする意味がないよ!とか言うと空気が読めないやつと
言われかねないですが、私なら自分にできそうなことを考えて行動します。
引用
Roberts L, Ahmed I, Hall S, Davison A. Intercessory prayer for the alleviation of ill health. Cochrane Database of Systematic Reviews 2009, Issue 2. Art. No.: CD000368. DOI: 10.1002/14651858.CD000368.pub3