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眼瞼痙攣はボツリヌ毒素療法がいい?って研究

Thursday, January 28, 2021

医療基礎知識

 

今回は眼瞼痙攣に対するボツリヌス毒素の有用性について


眼輪筋が痙攣性収縮をするこの症状。

一般的といえる数の症例報告がありますが、それらの治療についてボツリヌス毒素を利用したものがあります。

この治療方法に関するエビデンスについて紹介します。

研究内容

バイアスの全体的なリスクが低~中程度で評価された3つのRCTを含め、

眼瞼痙攣の参加者313人をランダム化したものをレビュー。


2つの研究では、BtA治療に対する以前の反応が不良であった参加者を除外したため、

この治療の恩恵を受ける可能性が高い濃縮集団が含まれていました。


BtAは、眼瞼痙攣特有の重症度を中程度から大幅に改善し、注射後4〜6週間でヤンコビッチ評価尺度(JRS)重症度サブスケールで0.93ポイント減少するという報告がありました。


BtAはまた、注射後4〜6週間で眼瞼痙攣特有の障害および眼瞼痙攣特有の不随意運動に中程度から大規模な改善をもたらしました。


BtAは有害事象のリスクを示していないようです。

しかし、BtAは視力障害と眼瞼下垂のリスクを高めるという報告もされています。


1回の試験で、効果の持続期間は10.6週間(6.1~19.1の範囲)と推定されました。


BtAとの明確な用量反応関係の存在を裏付ける証拠は見つかってません。


健康関連の生活の質に対するBtAの影響、または二次的な無反応の発症を報告するデータは見つかりませんでした。


レビューアの結論


単一のBtA治療が眼瞼けいれん特有の重症度と障害の臨床的に関連する減少をもたらしたことは中程度に確信しており、プラセボと比較した場合、それが十分に許容されるという確信は低い。BtA治療は視覚的愁訴や眼瞼下垂のリスクを高める可能性がありますが、BtAで治療された人々が有害事象を発症するリスクが高くないという低い確実性の証拠があります。繰り返されるBtA注射サイクルの有効性と安全性を評価するRCTからのデータはありません。

最適な治療間隔と投与量、または生活の質への影響について決定的な結論を導き出すことを可能にするRCTからのエビデンスはありません。


まとめ 

この治療法をレビューしたのは2005年のものでしたが、2020年11月19日にその内容が更新されていました。

しかし、その結果はこのような内容でしたのでどのように捉えるのかは人次第なものに。

私としては、有害事象というものの報告はされていませんでしたが、しっかりとリスクはあります。

そのリスクは中々に困るものではありますので、それらの対処が為されるのであれば・・・とも考えます。

とりあえずボツリヌス毒素Aの治療法自体の有用性はある。ということでした。

Duarte GS、Rodrigues FB、Marques RE、CastelãoM、Ferreira J、Sampaio C、Moore AP、CostaJ。眼瞼けいれんに対するボツリヌス毒素A型療法。システマティックレビューのコクランデータベース2020、第11号。アート。番号:CD004900。DOI:10.1002 /14651858.CD004900.pub3。2020年12月3日にアクセス。

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