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便秘に困る小児に経皮的電気刺激療法?って研究

Tuesday, January 26, 2021

小児科

小児の便秘は健康面、経済面、精神的な負担が大きい問題の一つです。

主に選択される薬理学的な治療法の選択肢は、
効果的ではないものもあり、そして一部の薬害による長期使用後の問題とも関連している。

非薬理学的アプローチである経皮電気刺激(TES)は、
腹壁を通って伝達される電流の働きで、
大腸の神経を調節することによって腸の動きを促進すると仮定されているもの。

紹介する論文の目的は、便秘のある子供の腸機能と便秘関連症状を改善するために使用されるTESの有効性と安全性を評価することです。


研究の内容は?


・8〜18歳の46人の子供を含む、オーストラリアからの1件の研究が対象となりました。

・研究の不正確さによる腸の動き、結腸通過、汚れの症状および生活の質に対するTESの影響について非常に不確実なものとされています。

・腸の動きと結腸通過に対するTESの影響を決定するための不十分な証拠があります。
 この研究は、TES群の16/21人の子供と偽造群の15/21人が1週間に3回を超える完全な自発的腸運動(CSBM)を示したことを報告しています。
(RR 1.07、95%CI 0.74〜1.53;非常に質の低い証拠)
 TES群の14人の子供のうち10人は偽の群の1/7と比較して結腸通過が改善されています。(RR 5.00、95%CI 0.79〜31.63;非常に質の低い証拠)

 平均結腸通過率、腸管に沿って摂取された放射性物質の幾何学的中心の位置として測定され、偽と比較してTESを受けた子供の方が高かった。
(MD 1.05、95%CI 0.36〜1.74; 1研究、30参加者、非常に質の低い証拠) )

 結腸通過の転帰の放射線学的評価は、これらの結果が臨床症状の重要な改善または排便の増加につながるとは限らないことを意味してます。
 TESが症状および生活の質(QOL)の結果に及ぼす影響を判断するための十分な証拠はありません。
 TESグループの13人の子供のうち9人は、4/12の偽の参加者と比較して関連症状が改善されていた。(RR 2.08、95%CI 0.86〜5.00;非常に質の低い証拠)
 
 8人のTES参加者のうち4人は、1/8の擬似参加者と比較してQoLの改善を報告した。
(RR 4.00、95%CI 0.56から28.40; 非常に質の低い証拠)

また、これらの研究による悪影響は報告されていません。

RT RT、Lee WS、Ang HL、Teo KM、Yik YI、Lai NM。小児の便秘治療のための経皮電気刺激(TES)系統的レビューのコクランデータベース2016、第11号。番号:CD010873。DOI:10.1002 / 14651858.CD010873.pub4。


で、この方法はどうなのか? 


現状、研究結果からは不確実である方法としか言えないのが電気療法。

まったく原理は異なりますが、似たような結果としてEMSにも言える面があります。

あれは、筋肉に刺激を与えることによる腹壁の刺激から便秘に対して結果アプローチしていたこともありましたが、偶然の産物たるその働きは便秘に対して有効かは不明です。

恐らくですが、この実験でも似たようなことになっている、調査人数が少なすぎる、ランダム比較化試験が行われていない、などの理由から結果としての根拠性に欠けるものに。

ただ、薬物療法を支持するには有害作用が起きる、長期使用が前提とされることもあるなど、あまりにもリスクが高いため、利益と損失が低い方法ですが、TESはやってみても良いのかも知れません。

行う時は、試してみる!ぐらいな気持ちでしてみてください。

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